底辺から脱しようと奮闘する無名女優と落ちぶれスター俳優が出会い、人生を大きく変えていく『新喜劇王』が公開!
(C)2019 The Star Overseas Limited All Rights Reserved.
演技力に自信があるのに女優になれないヒロインと、落ちぶれたスター男優のコンビが苦境を脱しようと奮闘する姿を描く『新喜劇王』が、4月10日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『新喜劇王』は、1999年の大ヒット作『喜劇王』の設定を変えて作り上げた痛快なコメディ。モンは映画女優になることを夢見ていたが、いつまでたってもエキストラのままで顔もまともに映らない端役や死体の役ばかりを演じていた。ある日、役作りのためにやったプチ整形顔がスタッフの目に留まり、かつてのスター俳優マー主演の超大作「白雪姫 血のチャイナタウン」に大抜てきされた。しかし、過去の栄光にすがるマーは演技も性格も最悪なトラブルメーカーだった。落ちぶれた俳優マー、底辺から脱するために奮闘するモン。この出会いが2人の人生を大きく変えていく。
本作は、『少林サッカー』『カンフー・ハッスル』のチャウ・シンチーが主演、監督、脚本を手がけた『喜劇王』を女性を主人公に据えて復活させたコメディ。主人公モン役を本作がデビューとなるエ・ジンウェン、マー役を『アイスマン』シリーズのワン・バオチャンがそれぞれ演じる。チャウ・シンチーが監督、脚本、製作を担当し、共同監督として『イップ・マン 最終章』のハーマン・ヤウが参加した。
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映画『新喜劇王』は、4月10日(金)より公開。関西では、奈良のTOHOシネマズ橿原、和歌山のジストシネマ和歌山で公開される。また、大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、京都・九条の京都みなみ会館、神戸・元町の元町映画館でも近日公開予定。
チャウシンチーという人は、ロマンチストである。永遠の夢追い人だ。「売れない女優が夢を叶えようと奮闘する」というストーリーは、シンチー監督の作品にずっと一貫して通じている「あきらめずに努力を続ける者」の姿を今回も熱く語っている。前作『喜劇王』の大筋をなぞりながら、その「喜劇王」という作品が過去の名作映画として存在している本作の世界。このフラクタルな構造は珍しい。
近年の監督作ではおなじみの「美人女優にブサイクな役をさせる」というシンチー流は変わらず絶好調である。これは念を押して言わせていただきたいが、ヒロイン役の鄂靖文もまた、実際はメチャクチャ美人な方であるのだから!そして、さらなる見どころは、ヒロインの父親だ。厳しく突き放すようで、実は誰よりも一人娘のことを心配しながら応援しているお父さんの姿は、涙を流さずには見られない。
まだ幼い少年の頃に両親が離婚したあと母子家庭で育ち、父親と和解したのは映画界で成功した40代になってからだった、と伝えられるシンチー監督。この映画は「こんな父親に見守られながら大人になりたかった」という、彼の憧憬なのかもしれない。
fromNZ2.0@エヌゼット
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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