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歳上ばかりと付き合っているのに父とは上手く話せずギクシャクしている女性の恋模様が描かれる『手』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2022年9月22日

(C)2022 日活

 

年上男性の写真をコレクションするのが趣味、付き合う男性も年上ばかりという女性が、同世代の男性と距離を縮めていく様を描く『』が9月23日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『』…

中年男性の写真を撮ってはコレクションするのが趣味のさわ子は、これまで付き合ってきた男性も年上ばかり。それなのに、なぜか父親とはうまく話せず、ぎくしゃくとした関係が続いていた。そんな彼女が、同年代の同僚・森との距離が縮まっていくにつれて、次第に心境に変化が訪れる。

 

本作は、日活ロマンポルノ50周年を記念し、気鋭の監督3人がそれぞれ作品を手がけるプロジェクト「ROMAN PORNO NOW」で製作された3作品のうちの第1弾。山崎ナオコーラさんの小説を原作に『ちょっと思い出しただけ』『くれなずめ』の松居大悟監督がメガホンをとり、20代の男女のリアルな姿を描いた。主人公さわ子役を『彼女はひとり』の福永朱梨さんが演じ、相手役となる同僚の森をNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で源頼家を演じて注目を集める金子大地さんが演じた。

 

(C)2022 日活

 

映画『』は、関西では、9月23日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・九条の京都みなみ会館、9月24日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。

2016年11月20日で生誕45周年を迎えた際に企画された「ロマンポルノリブートプロジェクト」では、アート映画寄りの作品が多く制作されたように感じた。今回の50周年企画では、現代になってさらにフィーチャーされるようになった多様性にスポットを当てた作品が企画されている。本作におけるテーマは、偏愛だ。自身の父親と同じ世代である年上の男性と付き合っていく主人公の女性さわ子。中年男性の写真を撮ってコレクションするという趣味に対して、妹も一緒になって楽しんでいる姿が微笑ましい。監督を務めた松居大悟監督のフィルモグラフィを振り返ってみると、一種の偏愛に満ちた作品を究極の愛情を以て制作している。監督にインタビューしたことがあるが、変態と捉えず、何処にも奇異なことがなくイノセントなものだと捉えていることを知った。本作においても、登場人物達を奇異なものとして扱わず、不器用ながらも日々を過ごしながら、何らかの成長を見せていく。日活ロマンポルノ50周年作品だと云われなければ気づかない程に恋愛の悲喜交々が描かれている作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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