ちせちゃんは可愛さが詰まった、しっかりしている女優さん!『駅までの道をおしえて』新津ちせさん、坂井真紀さん、滝藤賢一さん、橋本直樹監督を迎え舞台挨拶開催!
愛犬を亡くした少女と、かつて幼い息子に先立たれた老人が巡り会い、心を通わせていく姿を映し出す『駅までの道をおしえて』が10月18日(金)より全国の劇場で公開中。10月19日(土)には、大阪・難波のなんばパークスシネマに新津ちせさん、坂井真紀さん、滝藤賢一さん、橋本直樹監督を迎え、舞台挨拶が開催された。
映画『駅までの道をおしえて』は、少女と老人の奇跡的な出会いと友情を描いた直木賞作家・伊集院静の同名短編小説を映画化。愛犬のルーがいなくなったことが受け入れられずにいた8歳の少女サヤカは、原っぱで出会った1匹の犬をきっかけにジャズ喫茶を営むフセ老人と知り合う。彼もまた幼くして亡くなってしまった息子の死を数十年も受け入れられずにいた。大切な「何か」を待ち続けているというフセ老人に、サヤカは待つだけでなく一緒に探しに行こうと提案する。
音楽ユニット「Foorin」のメンバーとしても活躍する新津ちせさんがサヤカ、イギリス演劇界で活躍し、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 サイレンス』等で知られる笈田ヨシさんがフセ老人を演じ、有村架純さんが10年後のサヤカとしてモノローグで出演。監督は2作目の長編監督作となる「臍帯」の橋本直樹さんが務める。
上映後に、新津ちせさん、坂井真紀さん、滝藤賢一さん、橋本直樹監督が登壇。
サヤカを演じた新津さんは、どのシーンも楽しかった印象が残っており「冬に雪が原っぱに降っていて駆け回るシーン。ルーも走り回っているし、私も雪が好きで遊んだ」と特に思い出に残っている。本作の撮影を始めた頃、新津さんと坂井さんと滝藤さんによる家族3人のシーンに関しては、橋本監督に撮影前の時間を頂いて、3人だけで過ごした。滝藤さんは「様々な話をして遊んだので、自然に現場に入っていけた」と感じており、新津さんに対し「当時は明るい女の子だったけど、ルーがいなくなって9ヶ月経った時は別人になっていた。撮影を重ねていく中で良い表情になっていったんだな」と見守っていく。
作中に登場するルーとルースという2匹の犬について、橋本監督は「ルーは新津さんより先に決まっていた。白い柴犬は滅多にいない。子犬を探していく中で、3ヶ月の柴犬がいると聞き、ルーが決まり、2か月後に新津さんが決まり会わせてみて、ルーと名付けた」と振り返る。さらに探していく中で「野犬だった保護犬を大阪アークから見つけて、トレーナーに預けてトレーニングして一般の方に渡っていくなかで出会いイメージと合った」と語った。
新津さんの魅力について、坂井さんは「可愛さが詰まっていますよね。見た感じが可愛い」と感じており「性格が可愛いらくして、ちせちゃんがママと思ってくれたから、お母さんになれた」と感謝している。滝藤さんは「しっかりしています。挨拶もキャンペーン中の判断も自分でしていました。女優さんです」と称えた。新津さんは、演じたサヤカについて「原っぱで駆け回るシーンがいっぱいありますが、サヤカは走るのが好き。私も走るのが大好きなので似ているかな。ルーも走るのが大好きなので、犬は飼い主に似るのかな」と共通点を見出している。なお、本作の注目どころとして、犬小屋を作るシーンを挙げ「ペンキ塗りは、マキタスポーツさんと滝藤さんとサヤカでやっている。アドリブで作りました。マキタスポーツさん演じるおじさんはお豆腐屋の人なので、おからと冷奴と葱を書きました」と明かした。
最後に、新津さんは「この映画は、大切な人やペットをゆっくりと思い出す映画です。この映画を観て下った方にとって大切な記憶の一つになってくれたら嬉しいな」と思いを伝え、舞台挨拶は締め括られた。
映画『駅までの道をおしえて』は、10月18日(金)より、全国の劇場で公開中。
- キネ坊主
- 映画ライター
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