高円寺発! 奇妙でポップな妄想だらけの新感覚ムービー『歌ってみた 恋してみた』がシアターセブンで3日間限定公開!
(C)ハルノヒレコード
ニートのサブカル女子が、“男の娘“のネット友達と共に、謎の歌い手を探して奔走する日々を映し出す『歌ってみた 恋してみた』が、10月18日(金)より、大阪・十三のシアターセブンで3日間限定公開される。
映画『歌ってみた 恋してみた』は、東京・高円寺を舞台に小心者のサブカル女子と奇妙な仲間たちが繰り広げる日常を描いたファンタジードラマ。実家暮らしでニートのサブカル女子ゆうこは、ネット仲間でいわゆる“男の娘”のひかるに誘われて上京し、ひかるの家に転がり込む。ゆうことひかるは、“歌ってみた”の動画で人気の謎の歌い手タクローの信者だったが、2人はタクローの素性も顔すらも見たことがない。そんなある日、憧れのタクローの正体を知るチャンスが訪れる。小心者のゆうこは絶好の機会を前に怖気づくが、そんな彼女を仲間たちが後押しし、ゆうこは勇気を振り絞ってタクローのもとを訪れるが…
本作では、『ゴーストスクワッド』『あの娘が海辺で踊ってる』などに出演してきた女優の上埜すみれさんと、女装男子として注目された大島薫さんが主演、本村壮平さん、マメ山田さんらが共演する。監督は、本作が初の長編映画となる西荻ミナミさんが担う。
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映画『歌ってみた 恋してみた』は、10月18日(金)より、大阪・十三のシアターセブンで3日間限定公開。
西萩一座のサブカル劇場開幕!
小劇場演劇にかなり近いニュアンスを感じる作品は、西萩ミナミ監督による初の長編映画。フワッとしてはいながら、突く所はしっかりと突いてくる…いや、むしろ刺してくる!
主人公”ゆうこ”の雰囲気が、クセになる距離感を醸し出し、『レンタル男の娘』と云う現代的でサブカル要素強めの”ひかる”が作品に味をプラスしていく。中でも、劇中バンド「上海クロニクル」が刺してくる!1990年代オルタナさながらのギターリフに絡む甘いヴォーカル。言うなれば、ナンバガ×オザケンである。中毒性の高い挿入歌が作品の持つ不思議な世界観をさらにトランスさせてゆく……
物語のラストには、仕掛けも用意されており、エンドロールの最後の最後まで楽しんで。なるべく小さな劇場で、独特の雰囲気を感じながら、鑑賞していだきたい。
from関西キネマ倶楽部
普通の映画じゃない!舞台の要素を加えたような演出に思わず唸り声が出た。中盤、ゆうこが心を吐露するシーンでは「推し(生涯をかけても良いと思えるほど応援したいキャラクター・実在する人物)」がいる人にとって、とても刺さる言葉ばかり。勇気が出ない、自信が無い。お金のためではなく、推しのために何かを作りたい。心にズシンときた。
どアップでひかるが映るシーン、睫毛の化粧があまりにも拙く、けれどもその拙さがよりリアルを感じさせてくれる。トリッキーなカットが多く困惑する場面もあるが、監督の遊び心をダイレクトに感じることが出来て良い作品だ。
from君山
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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