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ニューヨークの場末にあったバーがパンクロック / ニューウェイヴの震源地へ変貌していく過程を描く『CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所』CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所

2026年10月20日

©2013 Film CBGB, LLC. All Rights Reserved.

 

1970年代中盤のNYを舞台に、ある男が人生の再起を懸けて開業したカントリーバーが変貌していく様を描く『CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所』が10月23日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所』は、パンク/ニューウェイヴ発祥の地として知られるニューヨークの伝説的ライブハウス”CBGB”の誕生を描いた音楽伝記ドラマ。1970年代、ニューヨーク。相次ぐ店の失敗と離婚が重なり人生のどん底にいたヒリー・クリスタルは、再起をかけて小さなカントリーバー”CBGB”を開業する。ステージも配線も水回りもすべて手作業のDIYでつくりあげたものの、客は一向に入らず、閑古鳥の鳴く日々が続いていた。そんなある日、無名のロックバンド・テレヴィジョンが店に現れ、ヒリーは“オリジナル曲のみ演奏すること”を条件に彼らを出演させる。これをきっかけに、トーキング・ヘッズ、パティ・スミス、ラモーンズ、ブロンディら無名の若者たちが店に集まるようになる。小さなバーは、表現の場を失っていた彼らが自分の声を見つける実験場として機能しはじめ、やがて世界のロック史を塗り替えるパンク文化の中心地となっていく。

 

本作では、『ハリー・ポッター』シリーズのアラン・リックマンがヒリー・クリスタル役で主演を務め、『ウォッチメン』のマリン・アッカーマンがデボラ・ハリー役、『Smile スマイル』のカイル・ガルナーがルー・リード役、ロックバンド”フー・ファイターズ”のテイラー・ホーキンスがイギー・ポップ役、『フランシス・ハ』のミッキー・サムナーがパティ・スミス役で出演。監督は『ボトル・ドリーム カリフォルニアワインの奇跡』のランドール・ミラーが務めた。

 

©2013 Film CBGB, LLC. All Rights Reserved.

 

映画『CBGB ニューヨーク、PUNKが生まれた場所』は、10月23日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都や兵庫・神戸のシネ・リーブル神戸で公開。

日本のバンドTシャツ等においても様々なオマージュがされてきたライブハウスであるCBGB。そもそも、どういったライブハウスであったか、雑誌rockin’onのコラム・記事等でも読んできたこともあり、なんとなくは知っていたつもりだ。だからこそ、賃貸料など巡った争議を経た後に閉店になったことは、日本のコアな洋楽ファンの中でも大いに話題になっただろうか。本作によって、CBGBがどのようにして開店し、1970年代においてどのような盛り上がりが起こっていたか、を知ることが出来るので、1970年代のアメリカ発のパンクやニューウェイヴのシーンに興味津々な方にとっては必見の作品である。

 

そもそも、創業者であるヒリー・クリスタルは、自身もミュージシャンであったが、ニューヨーク市内でいくつかの著名クラブでのマネージャー等を経た後に、ニューヨークのダウンタウンでバーを経営していた。だが、近隣からの苦情により閉店に追い込まれたため、イーストヴィレッジのバワリーにあった別店舗の経営に専念することになり、天命を、”CBGB&OMFUG”に変更したのだった。この”CBGB & OMFUG”は、Country Bluegrass Blues and Other Music For Uplifting Gormandizers」の略である。Country Bluegrass Bluesは、カントリー、ブルーグラス、ブルースといったアメリカならでの音楽。ther Music For Uplifting Gormandizersには、音楽に飢えた者たちを熱狂させる、まだ見ぬ新しい音楽といったニュアンスがあり、本作におけるパンクやニューウェイヴを象徴させるコンセプトだ。特に本作においては、ヒリー・クリスタルが新進気鋭のアーティストにオーディションという形で目の前でオリジナル楽曲を披露してもらい、新しい特別な”何か”を感じるか、といった様子を映し出していく。これぞ、当時のシーンにおけるパンクやニューウェイヴの隆盛を象徴するかのようなシーンであった。そこから、最高に格好良いステージを見せ、観客を魅了していくのだが、CBGBから外に向かって広く盛り上げていくことが大変であることも映し出す。バンドがツアーをしながら成果を出すことはどれほど大変であるか、と十分に伝わってきた。とはいえ、CBGBには、今となっては伝説とも呼べる数々のステージが繰り広げられているのだ。本作は、あくまで音楽伝記ドラマではあるが、錚々たるアーティストが登場するので、それだけでも大満足の一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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