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香港の小さな島の食堂を舞台にしたドキュメンタリー『日泰食堂』がいよいよ劇場公開!

2026年5月26日

香港島から船で30分の所に浮かぶ小島である長洲にある日泰食堂に集まる人々の姿を通して、時代の変化と島民の営みを映し出す『日泰食堂』が5月30日(土)より全国の劇場で公開される。

 

映画『日泰食堂』は、香港の離島である長洲にある小さな食堂を舞台に、そこに集う島民たちの姿を通して変わりゆく世界を見つめたドキュメンタリー。香港島から船で南西に30分ほどの場所に位置する小さな島である長洲。漁村としても知られるこの島の港には色とりどりの船が浮かび、穏やかな時間が流れる。そんな島にある小さな食堂”日泰食堂”は、島民たちでいつも賑わっている。島の人々はこの店に集まっては、ビールを片手にトランプやマージャンに興じる。しかし、社会の変化や市民の熱気は香港から離れた島にも伝わり、食堂の常連客たちも無関心ではいられない。テレビを見つめる店主、懸命に情報を追う若者たちなど、それぞれの立場や距離感で、時代のうねりを受け止めていく。やがて世界中を覆ったパンデミックは、この食堂にも大きな影響を及ぼす。監督は、本作が初の長編ドキュメンタリー作品となるフランキー・シン。長洲出身で自身も日泰食堂に通い詰めていたシン監督が、家族のように接していた人たちが時代の変化とどのように向き合い、日々の営みを重ねてきたのかを丁寧に映し出す。2024年の第29回釜山国際映画祭にて最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。

 

 

映画『日泰食堂』は、5月30日(土)より全国の劇場で公開。関西では、6月6日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場や心斎橋のkino cinéma心斎橋、6月12日(金)より京都・烏丸の京都シネマ、6月13日(土)より神戸・元町の元町映画館、6月20日(土)より兵庫・洲本の洲本オリオンで公開。また、兵庫・丹波のヱビスシネマ。でも近日公開。

香港から少し南西、長洲島にある日泰食堂。丈さんがオーナーを務める店だが、店だか集会場だか家だか分からない雰囲気。イカを焼き観光客に振る舞う姿は、漁業の盛んな観光地にありがちなお店に見えるが、お客さんが自身でお酒を取り出したり、麻雀やトランプで賭け事をしていたり、生活しているんじゃないか、というくつろぎ具合で常連が楽しそうに過ごしている。こんな場所があったらいいな、が詰まっていた。そんな和気あいあいとした場所ですら、世間の出来事に飲み込まれてしまう。家族同然の絆で繋がっているからこそ起きる衝突と、それでも繋がり続ける日泰食堂の歩みが描かれている。

 

自身初の長編ドキュメンタリー作品を撮影したフランキー・シン監督も幼い頃から日泰食堂の常連で、30年以上の付き合いになる友達のフェイメイさんも長年の常連として、週末は顔を出す。自ら選んだ”第2の家族”であり”家”である日泰食堂は、久しぶりに訪れても同じようにそこにある。しかし、香港も世界も自分自身も日々少しずつ変化しており、長洲島の日泰食堂周辺で生きている丈さんと、監督やフェイメイさんには価値観や信条の違いによる溝のようなものができてしまう。この経験、身に覚えがありすぎるな。溝とは云わないまでも、離れている実家に帰る度に両親と似たような空気になることがある。でも、家族だからなのか話は聞いてくれるし、二度と帰ってくるもんか!!と思うこともない。両親は両親で生きているし、私は私で生きている。

 

“家族”とまではいかなくても、サードプレイス的な場所は大事だ。場所だけでなく、精神的に落ち着ける繋がりが複数あるだけで救われる。日泰食堂のように自分の思っていることをストレートに発言して、聞いてくれる場所は大切だ。お互いの揚げ足取りをする場所は増えたけど、安心して過ごせて様々な意見が飛び交っている場所はなかなかない。同年代のコミュニティは楽しいし、同じものを共有しながら生きてきただけあって気持ちよく過ごせることの方が多いけど、日泰食堂のように様々な年代の人々が入れ替わり立ち替わり存在する場所だから得られるものがある。

fromブライトマン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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