”済州島四・三事件”を題材に、母娘の命がけの逃避行を描く『済州島四・三事件 ハラン』がいよいよ劇場公開!
©Whenever Studio
1948年4月3日に武装蜂起した済州島民を国防警備隊や警察が弾圧した事件を映画化した『済州島四・三事件 ハラン』が4月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『済州島四・三事件 ハラン』は、3万人近くが犠牲になったとされる無差別虐殺が行われながらも長きにわたり隠ぺいされ続けてきた”済州島四・三事件”を題材に、理不尽な暴力に追い詰められながらも必死に生き抜こうとする母娘の逃避行を描いたドラマ。1948年4月3日、外国勢力による干渉に反発した済州島の一部島民が武装蜂起したことに端を発した”済州島四・三事件”。1948年10月より、政府は海岸線から5キロ以上離れた地域を”敵性区域”とみなし、「出入りする者は無条件に射殺する」という布告文を発令した。村人たちは難を逃れるため、済州島の中央にそびえる漢拏山(ハルラサン)を目指す。一時的に村を出ることになった女性アジンは、村に残してきた6歳の娘ヘセンのことが心配でたまらない。その頃、村では韓国軍が老人たちを容赦なく射殺していた。生き残ったヘセンは、母を捜すためたったひとりで山へ向かう。奇跡的に再会を果たした母娘は、生き延びるため命がけの逃避行に出る。
本作では、商業映画の脚本家としてキャリアを積んだハ・ミョンミが監督・脚本を手がけ、国家権力によって翻弄される名もなき人々の姿を鮮烈に映し出す。『神と共に』『無垢なる証人』のキム・ヒャンギがアジン役で主演を務めた。

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映画『済州島四・三事件 ハラン』は、4月3日(金)より全国の劇場で公開。関西では、4月3日(金)より大阪・十三の第七藝術劇場や京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開。
2026年現在、地球では未だに国主導の虐殺がなくなっていない。多くの場合、国が国民を虐げるために自国の軍をつかって、自国民を殺させる。こんなことは誰も望んでいないはず。上に立つ者にとっての大義によって、反対する国民が殺されるなんて信じられないし、済州島に限らず、外国の意思や利害関係に左右されて虐殺が起こるなんてあっていいはずがない。だが、起きてしまう。自国のための政治の結果、反対意見や相手の声に耳を傾けられないなら、それはもう大義でもなんでもない。
済州島では、朝鮮半島を南北に分断することにつながる南朝鮮単独選挙への反対や、米国やその指示に準じて行動をする警察などの横暴に抵抗する形で、300人の島民が武装蜂起を決行する。その抵抗を、大義名分として軍の焦土化作戦が決行される。敵性区域と指定されたエリアにいる島民は、容赦なく殺戮の対象として攻撃された。子供でも、女性でも、老人でも関係なく。また、抵抗する島民の中でも、生きるために逃げ出す者や家族を助ける為に自分の村に戻ろうとする者を裏切り者と判断し、拘束したり殺害したりする者も現れた、という。その姿を逃げ惑う親子を通して、じっくり見つめる映画が『済州島四・三事件 ハラン』という映画だ。
今もなお虐殺や戦争が無くならないことを考えると、今こそ観るべき映画、と云って過言はないだろう。日本では、存立危機を巡って国内の意見が真っ二つに割れている。その間の溝は果てしなく深い気がしているのだが、お互いの落とし所や真剣に考えないと、いつしか似たような道をたどりかねない。歴史に学ぶ、と言うのは容易だが、なかなか出来ないのが平和な国の大人。当時を知るきっかけとして観てほしい限りだが、朝鮮半島の分断や済州島での事件の前段には、日本がしっかりと絡んでいることを意識して観てほしい。
fromブライトマン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!
















