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ドラァグクイーンと暴力的な男のラブサスペンス『FEMME フェム』がいよいよ劇場公開!

2025年3月25日

©British Broadcasting Corporation and Agile Femme Limited 2022

 

ナイトクラブのステージに立つドラァグクイーンが、心に深い傷を負ったことをきっかけに、ある男との危険な駆け引きに巻きこまれる『FEMME フェム』が3月28日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『FEMME フェム』は、ヘイトクライムの標的にされたドラァグクイーンが、自分を襲撃した男を相手に危うい駆け引きにのみ込まれていく姿を描いたイギリス製ラブサスペンス。ナイトクラブのステージで観客を魅了するドラァグクイーンのジュールズは、タトゥーだらけの男プレストンと出会う。しかしその出会いは突如として憎悪に満ちた暴力へと変わり、ジュールズは心身に深い傷を負う。数カ月後、ジュールズはゲイサウナで偶然にもプレストンと再会。自身の性的指向を隠して暮らすプレストンに復讐するチャンスを得たジュールズは巧みに彼に接近するが、密会を重ねるうちにプレストンの暴力的な仮面の奥に潜む脆さと葛藤が浮かびあがり、ジュールズの心にも説明のつかない感情が芽生えはじめる。

 

本作は、2021年に英国アカデミー賞にノミネートされたサム・H・フリーマン&ン・チュンピン監督による短編を長編映画化した作品。『キャンディマン』のネイサン・スチュアート=ジャレットがジュールズ、『1917 命をかけた伝令』のジョージ・マッケイがプレストンを演じた。

 

©British Broadcasting Corporation and Agile Femme Limited 2022

 

映画『FEMME フェム』は、3月21日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

ヘイトクライムの標的にされたドラァグクイーンが、素の状態である時に襲撃してきた男性と遭遇。実は、その男性はゲイであり、自身の性的指向を周囲に打ち明けられずにいた。そんな2人が交流を深めていく…まさに2020年代における多様性を題材にした作品で、このような脚本を書くことが出来るのか、と驚かされてしまう。襲撃を受けた側にとっては、憎悪が渦巻いているに違いない。だが、その相手も、同じように悩んでいることが伺えてしまったら、憎悪の感情も揺らいでしまっているようだ。まずは、どのような人間であるのか、本質を見極めるために接近していくのは、1つの手段だろうか。関係性を深めていく中で、赦しの兆しがあるように見えなくもない。だが、決して憎悪の感情が消えることはないだろう。もし、相手を追い詰めていくことが出来てしまったら、結局は相手が犯したことと同じことをしているのではないか。良心の呵責を抱えてしまうだろう。最終的に彼が選んだ手段は、いかがなものだったのだろうか。なんとも言葉では表現しきれない複雑な情景描写や演出が本作には施されていた。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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