愛媛県新居浜市で生まれ育った画家の石村嘉成の半生をドラマとドキュメンタリーで描く『新居浜ひかり物語青いライオン』がいよいよ劇場公開！

2024年11月11日

愛媛県新居浜市で生まれ育った画家の石村嘉成さんの半生をドラマとドキュメンタリーで描く『新居浜ひかり物語青いライオン』が１１月１５日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『新居浜ひかり物語青いライオン』は、印象的な動物画で注目を集める自閉症のアーティストである石村嘉成さんと家族の絆を描いた作品。厳格な自閉症療育を受けて才能を伸ばした嘉成さんと母の愛を描くドラマパートと、嘉成さんの現在を追うドキュメンタリーパートで構成。愛媛県新居浜市に生まれた石村嘉成さんは、２歳の時に自閉症と診断された。息子の将来を案じる母の有希子さんはさまざまな施設を調べては訪れ、やがてある療育者と出会う。その療育方針は「知識ある愛」をもって、子どもを叱るのではなく、譲らない療育を行き届かせるというもの。それは何も特別なことではなく、親として当たり前の教育を丁寧に施すということでもあった。「その方針は信じられる」と考えた有希子さんは意を決し、険しくも愛に満ちた療育の日々をスタートさせるが…ドキュメンタリーパートでは、今は亡き母に導かれるように動物の絵を描き続ける嘉成さんが、キャンバスの中の動物たちに命を吹き込んでいく姿を映しだす。RSK山陽放送でドキュメンタリー番組の取材を通じて嘉成さんと出会った担当ディレクターの三好聡浩さんと若手ディレクターの平松咲季さんが監督を務めた。

映画『新居浜ひかり物語青いライオン』は、１１月１５日（金）より全国の劇場で公開。関西では、１１月１５日（金）より神戸・三宮のkino cinema 神戸国際、１１月２３日（土・祝）より大阪・十三のシアターセブン、１２月６日（金）より京都・烏丸の京都シネマで公開。

現在、兵庫県立美術館で「石村嘉成展　～いのちの色たち～」が開催されていることで、関西でも知られるようになった石村嘉成さん。彼について何も知らなければ、大胆な色づかいでありながらエネルギーに満ちたアクリル画を描く方と認識しただろうか。彼は、幼くして自閉症と診断されながらも、少しずつ家族や学校に慣れながら、自己の意志を伝えるようになり、アーティストとして開花した人物だ。本作では、今の彼の姿を追いかけるドキュメンタリーと幼い頃からの出来事を描いた劇映画を用いて、石村嘉成さんがどのような人物であるか真摯に伝えていく。自らの意志を上手く伝えらなくても、決してあきらめなかった家族や彼に携わった人々の努力によって少しずつ周囲に起きていることを理解していった。学校に通うことは、尋常じゃない苦労が必要であったが、それでも最後まであきらめなかった母親の努力にはいたたまれない気持ちになってしまう。だが、画を自身の感性に基づいて描いていき、才能を開花させていった。たとえ周囲の感性に理解されずとも、自らが感じたものを素直に書いたり工夫して書いてみたりしながら、或る種の作家性さえも作り上げたことには頭が上がらない。本作を通じて彼に興味を持った今なら、是非とも「石村嘉成展　～いのちの色たち～」に訪れてほしい、と願ってやまないばかりだ。

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