“踊る吸血鬼”が誘拐犯に牙を剥くスリラー『アビゲイル』がいよいよ劇場公開!
©2024 Universal Studios
大富豪の娘を誘拐した犯人達が、身代金のために監禁した少女を監視するはずが、逆に血祭りにあげられる一夜を描く『アビゲイル』が9月13日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『アビゲイル』は、吸血鬼の少女を誘拐してしまった犯罪グループが過ごす戦慄の一夜を描いたアクションスリラー。元刑事フランク、巨漢の用心棒ピーター、凄腕ハッカーのサミー、元狙撃兵リックルズ、逃走車ドライバーのディーン、医師ジョーイの互いに面識のない6人の男女。指示役ランバートによって集められた彼らは、富豪の娘であるバレリーナの少女アビゲイルを誘拐する。計画は順調に進み、あとは郊外の屋敷で少女をひと晩監視するだけで多額の報酬が手に入るはずだった。しかしその少女の正体は、恐ろしい吸血鬼だった。少女を監禁するはずが逆に屋敷に閉じ込められてしまった6人は、どうにか生きて脱出するべく悪戦苦闘するが…
本作では、『美女と野獣』のダン・スティーブンス、『ザ・スイッチ』のキャスリン・ニュートン、『イン・ザ・ハイツ』のメリッサ・バレラが誘拐犯役で出演するほか、テレビドラマ「ブレイキング・バッド」のジャンカルロ・エスポジートが指示役ランバート、『マチルダ・ザ・ミュージカル』のアリーシャ・ウィアーが吸血鬼の少女アビゲイルを演じた。監督は2022年版『スクリーム』のマット・ベティネッリ=オルピン&タイラー・ジレットが務めた。
©2024 Universal Studios
映画『アビゲイル』は、9月13日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
身代金を目的に大富豪の娘を誘拐したら、実は、吸血鬼の少女だった…馬鹿みたいな設定だけど、実際にそんな状況に追い込まれてしまったら、阿鼻叫喚しかないだろうなぁ。人間達が如何にして恐怖から脱出できるか。どうでもいい悪い人間から殺されていき、どうにか1人以上の人間だけが生き残るか、或いはバッドエンドで終わるか、といったクライマックスを予想してしまう。だが、2020年代においてユニバーサル・ピクチャーズがホラーやスリラーを手掛けるなら、単純なストーリーには仕上げていない。2020年公開の『透明人間』において現代社会を強く生きる女性を描いたように、本作は、意外なキャラクター同士が手を組み戦っていくシスターフッド映画のようなテイストが含まれていた。これは、立場が違う女性同士でも連帯することが出来る、と表したいメタファーともいえるだろうか。パニックスリラー映画としても十分に楽しむことが出来るが、少し視点を変えるだけ多様に楽しむことが出来る本作、よくあるホラー映画にはない意外性を求めて劇場に駆けつけてみてはいかがだろうか。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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