縄文遺跡の発掘調査に関わる女性達を追ったドキュメンタリー『掘る女 縄文人の落とし物』がいよいよシアターセブンでも公開!
©2022 ぴけプロダクション
土器の発掘に携わる女性達を描いたドキュメンタリー『掘る女 縄文人の落とし物』が9月16日(土)より大阪・十三のシアターセブンでも公開される。
映画『掘る女 縄文人の落とし物』は、縄文遺跡の発掘調査に携わる女性たちを記録したドキュメンタリー。「北海道・北東北の縄文遺跡群」が2021年7月に世界文化遺産に登録され、再評価が進む縄文文化。約16,000年~3,000年前に作られた奇妙なデザインの土器や、どこかかわいげのある土偶たちの謎は、現代に生きる多くの人々をひきつける。その発掘に魅せられた女性たちにスポットを当て、『≒草間彌生 わたし大好き』『氷の花火 山口小夜子』等のドキュメンタリー映画監督である松本貴子さんが3年間にわたって取材を敢行。男性優位の考古学会において、発掘現場で汗だくになりながら夢中で地面を掘る女性たちの生き生きとした姿を追う。アニメ「銀河鉄道999」のメーテル役で知られる池田昌子さんがナレーションを担当。
©2022 ぴけプロダクション
映画『掘る女 縄文人の落とし物』は、関西では、9月16日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開。
ようやく大阪でも劇場公開される本作。遺跡の発掘調査という繊細かつ大変なお仕事に、これだけ女性が関わっていることに知り、驚かされた。新たな住宅やビル等を建てる際には遺跡発掘調査が行われ、調査結果が披露された後には、掘った後を埋めて建築工事が行われていく。調査期間は規模によって様々であるが、限られた期間の中で、決して多くはない調査員の方々と共に連日も泥まみれになって遺跡を掘るプロセスは大変であることが十分に伝わってきた。その中で、なんらかの土器や欠片を見つけた時の達成感は大きいだろう。だが、発掘だけが仕事ではない。その後にある調査も地道で大切であることを思い知らされた。土器等について丹精に調べ上げて、後世に残していくことこそが重要である。これら全ての現場には女性が大いに関わっていた。世に知られざる仕事の裏側で大いに活躍している。”掘る女”という端的に表す本作のタイトルに込められた意味を大いに理解する一作であった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
- 最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!