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連続殺人事件を追うジャーナリストの姿を描く『聖地には蜘蛛が巣を張る』がいよいよ劇場公開!

2023年4月10日

©Profile Pictures / One Two Films

 

2000年から2001年にイランの聖地で実際に起きた連続殺人事件を基に、事件を追う女性ジャーナリストの姿を描く『聖地には蜘蛛が巣を張る』が4月14日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』は、イランに実在した殺人鬼サイード・ハナイによる娼婦連続殺人事件に着想を得て撮りあげたクライムサスペンス。2000年代初頭。イランの聖地マシュハドで、娼婦を標的にした連続殺人事件が発生した。「スパイダー・キラー」と呼ばれる殺人者は「街を浄化する」という声明のもと犯行を繰り返し、住民たちは震撼するが、一部の人々はそんな犯人を英雄視する。真相を追う女性ジャーナリストのラヒミは、事件を覆い隠そうとする不穏な圧力にさらされながらも、危険を顧みず取材にのめり込んでいく。そして遂に犯人の正体にたどりついた彼女は、家族と暮らす平凡な男の心に潜んだ狂気を目の当たりにする。

 

本作は、『ボーダー 二つの世界』の鬼才アリ・アッバシ監督が手掛け、ザーラ・アミール・エブラヒミがジャーナリストのラヒミを熱演。2022年の第75回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞した。

 

©Profile Pictures / One Two Films

 

映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』は、4月14日(金)より全国の劇場で公開。関西では、4月14日(金)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

『ボーダー 二つの世界』で第71回カンヌ国際映画祭 ある視点部門グランプリを受賞したアリ・アッバシ監督の最新作がついに劇場公開される。ドラマ『THE LAST OF US』でも監督を務めた彼の新作とあらば、いやでも期待してしまうものだ。そして、『聖地には蜘蛛が巣を張る』はその期待に見事に応える力作だった。

 

今作はイランで発生した連続殺人事件がベースとなっている。宗教的に重要な聖地として知られるマシュハドで16人もの娼婦が殺害された凶悪事件。“スパイダー・キラー”と恐れられた犯人は「街を浄化する」という声明のもと、次々と犯行を重ねていったのだ。女性ジャーナリストのラミヒは、事件解決のために取材を続けるのだが、次第に本当の恐ろしさに気づくことになる。敬虔であるということに生きがいを感じ、娼婦=不浄なる者の処刑は当然であるとする犯人の価値観は、いったいどこから生まれたのか。考えれば考えるほどに、根深い問題が浮かび上がる。似たような事件は世界中どこでも起こりうるし、スパイダー・キラーに同調する者はどこにでもいるのだ。

 

また、今作の演技が評価され、第75回カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞したザーラ・アミール・エブラヒミの佇まいも今作の魅力の一つだ。彼女の芯の強さや儚げな表情は必見だ。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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