北欧神話や英雄譚、ヴァイキング伝説をベースにしたファンタジーアクション『ノースマン 導かれし復讐者』がいよいよ劇場公開!
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9世紀のスカンジナビアを舞台に王子の復讐劇が繰り広げられる『ノースマン 導かれし復讐者』が1月20日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ノースマン 導かれし復讐者』は、北欧の大地を舞台に繰り広げられる、1人の男の復讐の旅路を描いたアクション大作。9世紀、スカンジナビア地域のとある島国。10歳のアムレートは父オーヴァンディル王を叔父フィヨルニルに殺され、母グートルン王妃も連れ去られてしまう。たった1人で祖国を脱出したアムレートは、父の復讐と母の救出を心に誓う。数年後、アムレートは東ヨーロッパ各地で略奪を繰り返すバイキングの一員となっていた。預言者との出会いによって己の使命を思い出した彼は、宿敵フィヨルニルがアイスランドで農場を営んでいることを知り、奴隷に変装してアイスランドへ向かう。
本作は、『ライトハウス』のロバート・エガースが監督し、『ゴジラvsコング』のアレクサンダー・スカルスガルドが主演・製作を務め、アニヤ・テイラー=ジョイ、ニコール・キッドマン、ウィレム・デフォー、イーサン・ホーク、ビョークら豪華キャストが共演した。
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映画『ノースマン 導かれし復讐者』は、1月20日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。
9世紀のスカンジナビアを舞台に、「王子が、父である王を殺し母を連れ去った叔父に復讐する物語」…シェイクスピアによる物語『ハムレット』のようだ。というか、『ハムレット』のルーツ的な作品である。だが、『ハムレット』のような、或る種の優男が主人公の作品には本作は仕上がっていない。主人公の王子アムレートはバイキングの一員となっていく。まさに荒々しい男の物語である。ハンマーを振る回したり、頭を叩き割って脳みそが飛び散ったり、と血生臭く野蛮極まりない戦い方で復讐していく。実は、スラブ系の人達が住むウクライナを侵略するシーンも含まれている。そこには、スラブ族の預言者として、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』以来にビョークが驚異の姿で出演しているので必見だ。ロバート・エガース監督の過去作に出演しているアニヤ・テイラー=ジョイは献身的に、ウィレム・デフォーは狂気なキャラクターとして今作を盛り上げていく。アムレートは紆余曲折がありながらも、最終的に、ニコール・キッドマン演じる母である妃を前にしたシーンでは憤慨しか抱かず。だが、最後まで観終えると、復讐の物語であるのに、或る種ちょっと良い気持ちにしてもらって観終えてしまう。不思議で凄まじい作品である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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