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同姓同名の息子を育てる3人の母親たちを描く物語『明日の食卓』がいよいよ劇場公開!

2021年5月25日

(C)2021「明日の食卓」製作委員会

 

“石橋ユウ”という同姓同名の子供を持つ3人の母親たちの姿を描く『明日の食卓』が5月28日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『明日の食卓』は、“石橋ユウ”という同じ名前の息子を育てる3人の母親たちの物語を描く。2人の息子を育てる43歳のフリーライターである石橋留美子、アルバイトを掛け持ちする30歳のシングルマザーである石橋加奈、年下の夫と優等生の息子に囲まれて暮らす36歳の専業主婦である石橋あすみ。年齢も住む場所も家庭環境も異なる彼女たちには、“石橋ユウ”という名前の小学5年生の息子がいるという共通点があった。それぞれ忙しくも幸せな毎日を送る彼女たちだったが、些細な出来事をきっかけにその生活が崩れ、苛立ちと怒りの矛先はいつしか子どもへと向けられていく。

 

本作では、『楽園』『糸』の瀬々敬久監督が、椰月美智子さんの小説を映画化。主演に菅野美穂さん、共演に高畑充希さん、尾野真千子さんを迎え、柴崎楓雅さん、外川燎さん、阿久津慶人さんらが共演している。

 

(C)2021「明日の食卓」製作委員会

 

映画『明日の食卓』は、5月28日(金)より全国の劇場で公開。関西では、京都・烏丸御池のアップリンク京都等で公開。また、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のイオンシネマ シアタス心斎橋等でも近日公開。

“石橋ユウ”という名前を持つ3人の小学5年生。育ち盛りで隙あらば弟とケンカを始めてしまう悠宇君。母親の苦労を目の当たりにして文句は言わない勇君。恵まれた環境で健やかに成長しているように見える優君。思春期の兆しが見え始めた頃、家族の様々な姿を目の当たりにして、生まれて10年間を生きてきたなりに考えた上で母親と接しようとしている。それでも過酷な状況に遭遇してしまったら、思いもよらぬ行動を執ってしまうかもしれない。社会は子どもにも大人にも見境なく辛い思いをさせてしまうのは切ないばかりだ。

 

個人的に印象的なのは、高畑充希さん演じるアルバイトを掛け持ちする30歳のシングルマザーである石橋加奈さんの家族。大阪出身の高畑さんが大阪を舞台にした家族の物語を自然に活き活きと演じられていた。こういうオカンいるよなぁ、と感じられたし、大変な状況になっても、こういうオカンがいたらいいなぁ、と。決して裕福ではない環境であり、母親の苦労を目の当たりにして、迷惑をかけたくない一心で子どもながらに頑張る姿が愛おしかった。瀬々敬久監督作品ならではズシンとくる重みのある作品ではあるが、それぞれの家族に希望の光が見え隠れする現代にある家族の風景を描いた作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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