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諦めずに前を向き続けるふたつの家族の15年の記録を通して、日本における司法の理不尽さと残酷さを浮かび上がらせる『うそがほんとに ほんとがうそに』が関西の劇場でも公開!

2026年10月27日

©Kimoon Film

 

無罪が確定した袴田事件と、再審裁判が開かれない狭山事件に関するうそとほんとうを見つめる冤罪をテーマにしたヒューマンドキュメンタリー『うそがほんとに ほんとがうそに』が10月31日(土)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『うそがほんとに ほんとがうそに』は、ドキュメンタリー映画監督の金聖雄さんが、『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巖 夢の間の世の中』『獄友』『オレの記念日』に続いて撮りあげた「冤罪」シリーズ第5弾。無罪が確定した袴田事件の袴田巖さんと姉のひで子さん、いまだ再審裁判の扉が開かない狭山事件の石川一雄さんと妻の早智子さんの15年を記録し、ふたつの事件の「うそ」と「ほんと」に迫る。2024年9月26日に無罪判決を受けた袴田巖さんと、第3次再審請求中の2025年3月11日に無念のまま亡くなった石川一雄さん。石川さん夫妻との出会いから冤罪をテーマにした映画を撮り続けてきた金監督が、権力にあらがい前を向いて歩み続けるふたつの家族にカメラを向ける。理不尽を強いられながらも、おおらかな心で生きる彼らのささやかな日常を通して、日本の司法の残酷さを浮き彫りにしていく。俳優の北村有起哉さんが語りを担当した。

 

©Kimoon Film

 

映画『うそがほんとに ほんとがうそに』は、関西では、10月31日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場、11月13日(金)より京都・烏丸の京都シネマ、11月21日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開。第七藝術劇場では、10月31日(土)に袴田ひで子さんと金聖雄監督、11月1日(日)に弁護士の鴨志田祐美さんと金聖雄監督、京都シネマでは、11月13日(金)に金聖雄監督、11月14日(土)に袴田ひで子さん、11月15日(日)に弁護士の鴨志田祐美さん、元町映画館では、11月21日(土)に袴田ひで子さんと撮影の池田俊已さん、11月22日(日)と11月23日(月)に金聖雄監督を迎え舞台挨拶を開催予定。

冤罪をテーマにしたドキュメンタリーを手掛け続けてきた金聖雄監督。これまでに手掛けてきた『SAYAMA みえない手錠をはずすまで』『袴田巖 夢の間の世の中』『獄友』『オレの記念日』を経て集大成のようにも思える。追いかけてきた「袴田事件」「布川事件」「足利事件」は無罪判決となり冤罪であることが確定したが、「狭山事件」だけは再審請求を続ける中で、石川一雄さんが亡くなったことが悔やみきれないばかり。取締り過程での強要による虚偽自白、部落差別によって警察からは偏見や見込み捜査があったという指摘もあり、憤りはいつまでも募っていく。再審請求のための運動には意味があると願うが、現実は…と考えると、もどかしさを覚えるしかない。そういった状況下において、『獄友』の如く、同じ痛みを抱える者として互いを直接的にも間接的にも支え合う姿には胸を打たれてしまう。そこに寄り添うような語りを本作で担当したのは、北村有起哉さん。テレビ番組やCMでのナレーションや語りを担当したことはあるが、映画での語り役は初めてだろうか。カメレオン俳優でもあり名バイプレイヤーであることから、事実を客観的に伝えながら、人間味や温かさがある声によって、観る者の感情をそっと揺さぶってくれているようでもあった。それ故に、『うそがほんとに ほんとがうそに』というタイトルを体現しているようでもある。本作を鑑賞しながら様々な感情を抱かずにはいられないが、現実を映し出しながら世の中に訴えている一作を真摯に受けとめたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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