独裁政権下で、大統領の誕生日ケーキのために奔走する少女を描いた『大統領のケーキ』がいよいよ劇場公開!
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独裁政権下の学校で、大統領のケーキを作ろうと奮闘する少女の姿を描く『大統領のケーキ』が7月10日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『大統領のケーキ』は、独裁政権下のイラクを舞台に、小学校で大統領の誕生日ケーキをつくる係に任命された少女の奮闘を描いたドラマ。1990年代、イラク。国民が戦争と食糧不足に苦しむなか、フセイン大統領は自身の誕生日を祝うケーキをつくるよう、国内の各学校に命じていた。祖母と2人で暮らす9歳の少女ラミアは、小学校で行われたくじ引きで“名誉ある”ケーキ係に選ばれてしまう。ケーキを用意できなければ、重い罰が待っているという。翌朝、ラミアは祖母に連れられ、父の形見の時計と、彼女にとって友だちの雄鶏ヒンディと一緒に町へ出かける。しかし、日々の食材すら満足にそろえられない祖母の目的はケーキではなく、ラミアを養子に出すことだった。とっさに逃げ出したラミアは、自らの手でケーキの材料を集めれば祖母との暮らしを続けられると信じ、クラスメイトのサイードと協力して町を駆け巡るが…
https://www.youtube.com/watch?v=hlaBRfJa3Iw
本作では、主人公ラミア役のバニーン・アハマド・ナーイフをはじめ、キャストには演技未経験者を起用。イラク出身のハサン・ハーディが自らの体験をもとに長編初監督・脚本を手がけ、2025年の第78回カンヌ国際映画祭にて、監督週間観客賞とカメラドール(新人監督賞)を受賞した。製作総指揮には『フォレスト・ガンプ 一期一会』等の脚本家エリック・ロスと『幸せへのまわり道』の監督マリエル・ヘラーが名を連ねる。

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映画『大統領のケーキ』は、7月10日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマや箕面の109シネマズ箕面、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際で公開。
1990年8月のイラクによるクウェート侵攻を受け、国連安全保障理事会(UNSC)は、イラクに対する貿易・金融・石油輸出入の全面的な禁止を含む経済制裁を発動。その後、1991年の湾岸戦争終結後も、大量破壊兵器の廃棄やクウェートへの賠償などを求めて制裁は長期にわたり継続された。そんな最中においても、フセイン大統領は自身の誕生日を祝うケーキをつくるよう、国内の各学校に命じていたのだ。独裁者による政権下では、このような横暴が起きていたのか、と憤りを隠せずにはいられない。当時、イラク国民は、本当にフセインへの忠誠を誓っていたのか…本作に登場する子供達の顔から伺える余地はあるだろうか。それにしても、大統領の誕生日を祝うケーキをつくることを国内の各学校に命じていることについて、冷静に考える程に滑稽で無意味なことにしか思えない。それでも、くじによって選ばれた子供達は従うしかないのだ。ケーキを作る為に必要な材料を聞き出し、おばあちゃんと街に出ていくのだが、日々の食材を手に入れる事すらままならない中で、ケーキ作りをないがしろにして養子に出そうとする…これが大人の世界だろうか。この異常な状況に頭の良い小学生ならすぐに察しがつくはずだ。そこからは、様々な事態を打破するべく、果敢に立ち向かっていく。優しく近づいてくる大人である程によろしくない思惑が合ったり、厳しさを見せつける者である程にほんの少しの優しさをもたらしていったりする社会を目の当たりにしていくのだった。果たして、彼女は、ケーキを作り上げていくことが出来るのだろうか。そして、その後にあるイラクの行く末を慮ると、彼女の未来に幸があることを願うばかりだ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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