指人形はめた意地悪じいさんと老判事が死闘する『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』がいよいよ劇場公開!
©2024 Hyenas Rule Ltd
ケアハウスに入居した正義感の強い男が、陰湿ないじめで入居者を支配する男の理不尽と戦う『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』が6月12日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』は、やすらぎの場所であるはずのケアハウスを舞台に、冷酷な入居者に支配され逃げ場のない悪夢へと追い込まれていく老人たちの姿を描いたサイコスリラー。正義感の強いステファン・モーテンセンは、法を守る強い信念とプライドで長年にわたり判事として働いてきた。病に倒れ車椅子生活を余儀なくされた彼は、郊外のケアハウスに入居する。そこには、”ジェニー・ペン”と名付けたドールセラピー用の指人形を手に陰湿ないじめで老人たちを支配する、デイヴ・クリーリーという邪悪な入居者がいた。彼と敵対したステファンはいじめの標的となり、デイヴによる理不尽で屈辱的な嫌がらせは次第にエスカレート。正義のために闘い続けてきたステファンは、人生最後の壮絶な闘いに身を投じていく。
本作では、『教皇選挙』のジョン・リスゴーが入居者たちを支配するデイヴ、『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュがデイヴに立ち向かう元判事ステファンを演じ、2024年の第57回シッチェス・カタロニア国際映画祭で最優秀主演男優賞をそろって受賞。『M3GAN ミーガン』を手がけた人形クリエーターのポール・ルイスがジェニー・ペンのデザインを担当した。

©2024 Hyenas Rule Ltd
映画『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』は、6月12日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や心斎橋のkino cinema心斎橋、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・新開地のCinema KOBE、奈良・橿原のユナイテッド・シネマ橿原で公開。
昨今、将来に対する不安は沢山あるけれど、その中でも少子高齢化は、不安を超えて恐怖として襲いかかる問題の一つ。増え続ける要介護者を施設や国が抱え切れず、自分にも介護義務の矢印が向くのでは?また、自身に他人の手助けが必要となったとき人手が足りず放置されてしまうのでは?そもそも孤独に老いる事自体怖すぎる…そんな恐怖心を、良質な映像、演技、音楽を駆使して最大級に煽ってくる今作は、まさに今を生きる人のホラー映画。
主人公ステファンは、判事として地位と名誉を築いたかのように見えるが、病に倒れた後入居したケアハウスかなり庶民的で部屋も2人部屋。身寄りのない高齢者が1人で施設の費用を支払うことになると、判事という職業でもこのレベルになるのか…と厳しい現実が突き付けられてしまう。施設には様々なタイプの老人が生活しており、常に画面の端に誰かの奇行や虚ろな目が映る。まるで、全パターンの”老い”をご用意しました、あなたも将来この中の誰かのようになりますよと伝えられているようだ。
そんな中で施設を支配するデイヴが操るパペットは恐怖の象徴として君臨する。手で動かす赤ちゃんの人形なんて見たことがなかったし、その造形も不気味すぎて完璧。人生でどんな事を成しても、成さなくても、最後は皆同じように朽ちていくのだという揺るがない事実を見事に具現化している。終盤までキツい展開が続くが、最後、主人公の”それでも手放せない尊厳”を観た時、ほんの少しの”生きる希望”を感じた。
fromマスダ
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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