家庭や学校になじめない16歳の高校生が主人公の社会派青春作品『少年』がシアターセブンで公開!
2000年の東京を舞台に、孤独な少年の青春時代における葛藤を、社会的な視点を織りまぜて描く『少年』が1月10日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開される。
映画『少年』は、国旗国歌法が施行された2000年の東京を舞台に、ある孤独な少年の生きざまを描いた社会派青春映画。16歳の高校生ジュンは家庭や学校になじめず、同じ年齢のカリスマ歌手であるMyuのラジオにだけ心を許していた。国旗国歌法成立直後、卒業式で起立斉唱しなかったのを政治行動と決めつけられたことから、彼の人生の歯車は大きく狂いはじめる。やがて、父親に売春を強要されている少女のぞみとの出会いと共鳴が、ジュンを大きく突き動かす。さまざまな人たちに翻弄され、もがき続けるジュンは暴走し、Myuのライブの日にある計画の実行を決意する。
本作は、後に『凶悪』等に出演する小林且弥さんが主人公ジュンを演じ、テレビドラマ「GTO」の中村愛美さんがのぞみ、『プラトニック・セックス』の留奥麻依子さんがMyuを演じた。監督・脚本は、長年CMディレクターとして活躍し、専門学校で若手育成に尽力してきた旦雄二さん。自身初の劇場用長編映画として1999年に撮影され、それから25年の時を経て2024年に完成させた。

映画『少年』は、1月10日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開。
25年を経て完成した3時間超えの超大作『少年』。監督脚本を務めた旦雄二さんは、長年CMディレクターとして活躍し、専門学校では若手育成に尽力してきた。そんな旦監督が手がけた本作は、1999年に撮影が開始され、2003年までの5年間で断続的に撮影が行われた。そこから3年も編集に費やし、2006年に仮編集版として一旦のまとまりをみる。まだまだ完成とはいえない状態ながら、2007年にドイツやスペインの映画祭に招待され、高い評価を得た。
そして、2025年。長年続いた製作作業を終え、私たちのもとに届こうとしている。コレだけでも胸が熱くなるのだが、実際に本作を見ると旦監督の執念や熱量が3時間の中にぎゅっと凝縮されていた。旦監督は、子どもが置かれている現状に対して常に心配の眼差しを向けている。1999年の話を云えば、青春と呼ばれる時期における”生きづらさ”や”他者との隔たり”や”世界や世間に対する違和感”を子ども達はどのように克服し、或いは、どのように折り合いをつけるのか、を振り返るため、本作を作成したとのこと。更に、当時強行採決で成立したとされる「国旗・国歌法」により、国内で様々な問題が起き、巻き込まれ、翻弄される子ども達が不幸であり、”個人的事情で立ち上がったり、国歌斉唱できない者はどういう状況に置かれるのだろう”という疑問がキッカケの一つにもなった。
主人公のジュンは本当に些細だけど、のっぴきならない理由で着席したまま、歌唱を行わなかった。その姿を見た先生に勝手に決めつけられ、大した反論もできないまま状況はどんどん悪化していく。本当にこんなことになるのだろうか…と数年前なら思っていたかもしれない。しかし、闇バイトやSNSでの炎上騒ぎ等を見ていると、あながちない話ではない、と思ってしまう。今だからこそ感じ取れる映画なのかもしれない、と思わされる。
青春時代の何も持ち合わせていないジュンにはああするしかなかった。説明しても聞いちゃくれない大人には何も言いたくない。眼の前の大切な人を守るためなら、わかっていても危険な橋を渡らずにはいられない。とっても青春だ。だからといって許されないことはあるが。でも、今作のジュンが置かれた状況ではああするしかなかったのかもしれない。
fromブライトマン
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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