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アイスランドの女性ほぼ全員が一斉に休んだ柔らかな革命を捉えたドキュメンタリー『女性の休日』がいよいよ劇場公開!

2025年10月21日

©2024 Other Noises and Krumma Films.

 

アイスランドで女性たちが連帯して家事や仕事を休んだ運命の日を、当事者の証言やアーカイブ映像などを交えて描く『女性の休日』が10月25日(土)より全国の劇場で公開される。

 

映画『女性の休日』は、1975年10月24日、アイスランドの全女性の90%が仕事や家事を一斉に休んだ”女性の休日”を題材にしたドキュメンタリー。男女平等を求める運動が世界的に増してきた1975年6月、アイスランド各地から集まった約300人の女性たちによる女性会議が開かれた。女性の存在意義を全国民に示す方法を徹底的に話し合った結果、10月24日に一斉に仕事や家事を休むストライキを実施することが決まる。当日、首都レイキャビクの広場には当時の人口の10%にあたる2万5000人以上が集結し、アイスランド各地の20ヶ所以上で集会が開催された。この前代未聞のムーブメントにより、女性がいないと社会がまわらないことが証明され、その後、アイスランドは最もジェンダー平等が進んだ国となった。インターネットもスマホもない時代に、女性たちがどのように連帯し、社会を変えるムーブメントを成功させたのか。運命の1日に向けての軌跡を、当事者たちによるたのしげな証言と貴重なアーカイブ映像、カラフルなアニメーションを交えながら振り返る。監督は、エミー賞受賞経験を持つアメリカ人監督パメラ・ホーガン。アイスランドの歌手ビョークがエンドロールに楽曲を提供した。

 

©2024 Other Noises and Krumma Films.

 

映画『女性の休日』は、10月25日(土)より全国の劇場で公開。関西では、10月25日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場や神戸・元町の元町映画館、10月31日(金)より兵庫・豊岡の豊岡劇場、11月7日(金)より京都・烏丸の京都シネマで公開。

”アイスランド”と聞くと、どのようなイメージが思い浮かぶだろうか。音楽好きにとっては、ビョークやシガー・ロス、或いはヴァイキング・メタルの類が思い浮かぶ方もいらっしゃるだろう。最近では、世界経済フォーラムによるジェンダー・ギャップ指数において、2025年版で16年連続となる世界第1位の男女平等国と云われている。では、第1位と評される前は、どのような状態だったのだろう…それが本作を観ることで理解することが出来る。そもそもは、バイキングの子孫によって成立している国であるため、男尊女卑だったのだ。最初から男女平等ではなかった。むしろ、その逆であった。それは、現代社会になっても同じ。企業においても、経営者は男性だけで、女性は事務。そんな社会を伝える新聞社でも記事の執筆・編集は男性で、女性はタイプライターの役割。仕事における男女平等は存在していなかった。だが、女性がいなくなってしまったら、社会は成立するのか…その力を見せるべく、全ての女性で連帯しストライキを起こそうとしていくわけだ。とはいえ、女性の中にも保守的な方と革新的な方もいる。”ストライキ”という言葉を使うことに躊躇する方もいるのだ。そこで最終的に”女性の休日”となった。”休日”という言葉が中道的であるか定かではないが、女性の存在意義を全国民に示す方法として実現したのだ。そして、現在のアイスランドは、どのようになっているか。調べてみると、女性の力を以て、本質的に国を豊かにしているのだ。まさに、国のトップに立つ人にこそ本作を観るべきだ、と思わずにはいられない。

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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