韓国で生まれたパンダと飼育員に密着したドキュメンタリー『私の親愛なるフーバオ』がいよいよ劇場公開!

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2020年に韓国で生まれた、ジャイアントパンダのフーバオと飼育員たちに密着したドキュメンタリー『私の親愛なるフーバオ』が4月18日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『私の親愛なるフーバオ』は、2020年に韓国で初めて生まれたジャイアントパンダ、フーバオと飼育員たちの1354日間の軌跡を記録したドキュメンタリー。2016年に韓国に来たジャイアントパンダのアイバオとローバオの自然繁殖により、2020年7月20日に生まれたフーバオ。「幸せを与える宝物(福宝)」という名前の通り、コロナ禍を過ごす人々に多くの癒やしと慰めを与えた。4歳になる2024年、中国への帰国を控えファンが悲しみに暮れるなか、飼育員たちはフーバオの幸せを願い、中国行きの準備を粛々と進めていく。しかし別れが近づくにつれ、飼育員たちの心は次第に揺れはじめる。韓国のアミューズメントパーク「エバーランド」で過ごすフーバオと両親、そして妹のルイバオとフイバオの貴重な映像の数々に加え、韓国で「フーバオのおじいちゃん」として知られるカン・チョルウォン飼育員、陽気なムードメーカーのソン・ヨングァン飼育員らを中心に、飼育員たちのあふれる愛と葛藤にも焦点を当てる。
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映画『私の親愛なるフーバオ』は、4月18日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、和歌山のイオンシネマ和歌山で公開。

以前、台湾にある台北市立動物園を訪れた時、パンダ館は人気で、所狭しと動き回るパンダをカメラを携えたお客さん皆で追いかけたことを思い出す。日本だけでなく、パンダは人気なんだな。それは韓国でも同じようだ。本作でスポットがあてられるのは、中国からつがいで”レンタル”されたパンダから自然繁殖によって産まれたフーバオ。韓国で生まれ育ったパンダだから、韓国で長く過ごせたらいいと思えるが、ワシントン条約により、4歳になれば、中国に帰さないといけないようだ。とはいえ、絶滅危惧種ではなくなったパンダを自国で自然繫殖できるようになる意味は大きい。そんなフーバオと向き合い、手塩にかけてお世話していった飼育員の方にとっては、我が子といっても違いないレベルで愛情を込めていただろう。本作では、特に帰国を間近に控えた頃を中心に映し出していく。飼育員が愛情を注ぐ程に、周りの飼育員にもそれは伝わり、皆が勤しんでいく。検疫もあるので、動物園を訪れるお客さんがフーバオを観れるのも終わりがある。最終日に向けて、その盛り上がりは高まっていき、最終的に420分待ちの大行列に。それほどにフーバオは愛されていたんだなぁ、と伝わってくる。そして、中国に帰すだけが飼育員の仕事ではない。その先にも愛情を込めている飼育員の姿には愛情だけでなく葛藤があると分かり、刹那的でもあった。フーバオが韓国の人達にとってどれだけ愛され、人々を変えていった存在であったことが十分に伝わってくるドキュメンタリーである。

- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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