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疱瘡(天然痘)が流行した江戸時代末期に、私財を投げうち種痘(予防接種)を普及させようとした町医者の姿を描く『雪の花 —ともに在りて—』がいよいよ劇場公開!

2025年1月21日

©2025映画「雪の花」製作委員会

 

江戸時代末期に、有効な治療法がなかった天然痘から人々を救おうと、周りの妨害にも負けずワクチンの普及に尽力する笠原の姿を描く『雪の花 —ともに在りて—』が1月24日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『雪の花 —ともに在りて—』は、江戸時代末期の福井藩を舞台に、数年ごとに大流行して多くの人命を奪う疫病から人々を救おうと奔走した実在の町医者の姿を描く。江戸時代末期、有効な治療法がなく多くの人の命を奪ってきた痘瘡(天然痘)。福井藩の町医者である笠原良策は、その痘瘡に有効な「種痘(予防接種)」という予防法が異国から伝わったことを知り、京都の蘭方医である日野鼎哉に教えを請い、私財を投げ打って必要な種痘の苗を福井に持ち込んだ。しかし、天然痘の膿をあえて体内に植え込むという種痘の普及には、さまざまな困難が立ちはだかる。それでも良策は、妻の千穂に支えられながら疫病と闘い続ける。

 

本作は、『雨あがる』『博士の愛した数式』『峠 最後のサムライ』等で人間の美しい在り方を描いてきた名匠の小泉堯史監督が、吉村昭さんの小説「雪の花」を映画化。主人公の笠原良策を松坂桃李さん、良策の妻である千穂を芳根京子さん、良策を導く蘭方医の日野鼎哉を役所広司さんが演じる。そのほか吉岡秀隆さん、三浦貴大さん、宇野祥平さんらが共演した。

 

©2025映画「雪の花」製作委員会

 

映画『雪の花 —ともに在りて—』は、1月24日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランドや三宮のkino cinema 神戸国際で公開。

天然痘(てんねんとう)は、天然痘ウイルスによって引き起こされる感染症で、医学の分野では痘瘡(とうそう)とも呼ばれる。高い感染力と致死率を有し、命を取り留めても顔や体に跡が残るなど、古くから恐れられてきた。とはいえ、世界保健機関(WHO)で1980年5月に天然痘の世界根絶宣言を行い、人類が初めて根絶したウイルス感染症である。ということから、今や存在しない感染症である認識であるが、歴史を学んでいく中では、どれだけ恐ろしい疾病であるか伝わってきた。そんな病と闘った医者が日本にもいたことを本作で知ることが出来る。天然痘ウイルスに対抗するにもワクチンは必要だ。江戸時代においては、ワクチンという概念がなかった中で、種痘(予防接種)という予防法が異国から伝わり、自国でも実践しようとするが、それは異様な療法に感じられ、ありもしない噂まで広まってしまう。だが、先導する医者としては、天命として全うしていく。このストーリー展開を観ていくと、現代においても、何も変わっていないと気づく方がいるはずだ。新型のワクチン生成方法を知ると、ありもしない陰謀論が生まれてしまう出来事と何も変わっていない。何百年経っても変わらないのか。歴史から何も学ばないのか、と憤りを感じる人もいるだろう。だからこそ、このような作品を以て現代に伝えるメッセージがあるはずだ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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