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スペイン・マドリッドで熱波によって覚醒した老人達が暴れだすホラー!『エルダリー/覚醒』がいよいよ劇場公開!

2024年8月27日

©2022 PERSON’S FILMS / LA DALIA FILMS / ANTIDOTO FILMS

 

記録的な猛暑で気温が上がり続ける中、奇行を繰り返す老人達で溢れかえる街の恐怖を描きだす『エルダリー/覚醒』が8月30日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『エルダリー/覚醒』は、地球規模の社会問題となっている温暖化を題材に取り入れ、異常気象によって老人達が狂気に駆り立てられるさまを描いた、スペイン製の異色ホラー。記録的な猛暑に襲われたスペインのマドリッド。日に日に気温が上昇していくある日、ナイアの祖母ロサが、祖父マヌエルの目の前でバルコニーから突然身を投げた。その日を境に、マヌエルの様子もおかしくなってしまう。マヌエルの息子マリオは、ロサが飛び降りたことによるショックのせいだと考えるが、マヌエルの様子は日々悪化していき、ついにはマリオら家族に対して殺意を向けるようになる。一方その頃、最高気温を記録した街は、奇行を繰り返す老人たちであふれかえっていた。

 

本作では、監督が『パラミドロ』に続いて2作目となるラウル・セレッソとフェルナンド・ゴンザレス・ゴメス。マヌエル役は『プラットフォーム』のソリオン・エギレオル、マリオ役は『惨劇の週末』『禁じられた二人』のグスタボ・サルメロン、ナイア役は『パラミドロ』のパウラ・ガジェゴが務めた。

 

©2022 PERSON’S FILMS / LA DALIA FILMS / ANTIDOTO FILMS

 

映画『エルダリー/覚醒』は、8月30日(金)より全国の劇場で公開。関西では、8月30日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、9月6日(金)より、大阪・大日のイオンシネマ大日や茨木のイオンシネマ茨木や泉南のイオンシネマりんくう泉南、京都・桂川のイオンシネマ京都桂川、兵庫・三田のイオンシネマ三田ウッディタウン、和歌山のイオンシネマ和歌山で公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開予定。

本作を観ていると、現実のスペインでは、どのような気温の動向なの?と気になってしまう。平年だと今なら夏日超え程度のようだ。とはいえ、現在は、地球温暖化により猛暑日を超える時もあることが分かった。情熱の国スペインといえど、情熱が気温に負けることはあるようだ。本作の場合、まさに異常過ぎる気温になってしまったマドリッドの楊末男映し出す。もはや、普通には過ごすことが出来ない状況下だ。そんな環境下、一番に命の危険を感じてしまうのは、高齢者だろうか。命の危険を察したのではなく、突然にも自殺してしまった老婆。なぜ自殺してしまったか分からない。端を発したかのごとく、周囲の老人も何かの”電波”を受信したかのように、奇行を繰り返すようになっていく。だが、その目的は明確には分からない。意味不明であるからこそ得体の知れない怖さがある。それは、認知症が引き起こす行動のメタファーとして描いているだろうか。だが、それだけはない意図が幾重にも込められているようにも捉えらえる。それは、まるでH・P・ラヴクラフトの「クトゥルフ神話」を感じさせるような映像表現でもあった。最終的に、老人達が目的としたものは何だったのだろうか。最後の最後まで見せられると、いかようにも考えられ、語り合ってみたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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