Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

愛娘を殺され復讐を誓った父親がパリで働く日本人の心療内科医の協力を得て真相を暴いていく『蛇の道』がいよいよ劇場公開!

2024年6月11日

©2024 CINEFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA

 

愛娘を殺され復讐を心に誓う父親が、偶然出会った精神科医の協力を得て、娘の殺害の真相を暴いていく様を描く『蛇の道』が6月14日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『蛇の道』は、娘を殺された父親と彼に手を貸す精神科医が繰り広げる徹底した復讐の行方を、全編フランスロケ&フランス語で描き出すリベンジサスペンス。8歳の愛娘を何者かに惨殺された父親アルベール・バシュレは、偶然知り合った精神科医の新島小夜子からの助けを借りながら、犯人を突き止めて復讐を果たすべく殺意を燃やしていた。やがて2人はとある財団の関係者たちを拉致し、次第に真相が明らかになっていくが…

 

本作は、『岸辺の旅』『スパイの妻』の黒沢清監督が柴咲コウさんを主演に迎え、1998年に手がけた同名映画をフランスに舞台を移してセルフリメイクした。他人の復讐に協力する謎めいた精神科医という難しい役どころを柴咲さんがフランス語で熱演し、2019年のフランス映画『レ・ミゼラブル』で注目を集めたダミアン・ボナールが復讐に燃える男アルベールを演じた。

 

©2024 CINEFRANCE STUDIOS – KADOKAWA CORPORATION – TARANTULA

 

映画『蛇の道』は、6月14日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema神戸国際で公開。

フランスの街並みと青空。日本と違っておしゃれでカラッとしている。しかし、どんよりとした空気感がまとわりつき、飽くなき復讐への衝動が底知れぬ闇の中へと導いていく。果たしてこの復讐はどこへ向かうのだろうか……?

 

黒沢清監督が自身の作品をフランスでセルフリメイクした本作。オリジナル版は1990年代日本特有のジメジメ感や唯一無二の存在感を放つ哀川翔さんと香川照之さんの演技、復讐がもたらす陰惨な結末など見どころ満載な作品だったが、本作もまた極上のサスペンスと不気味さを醸し出しており、見る者を復讐の煉獄へと誘う。

 

何よりも素晴らしいのは柴咲コウさんの目力。物語が進むにつれて恐ろしさが宿り、見つめられたら逃れられないような気持ちにさせられてしまう。まさに「蛇に睨まれたカエル」状態である。彼女の素性の知れなさも相まって、巧妙によくないものに取り込まれていくような感覚になった。

 

そして、娘を殺された父親の復讐劇は真相が二転三転し続ける。捕らえられた男たちは皆、自分は関係ないと言う。父親も何か後ろめたいものがあるようだ。誰も真実と向き合わないまま復讐が進む。世界には責任のない悪意に溢れている。

 

だからこそ、最後にとある人物がある人に放った一言は、現代的なテーマを帯びているように思えたのは気のせいだろうか。報われることのない復讐の境地を描きつつ、世界の構図そのものへ牙をむく。監督自身が「最高傑作ができたかもしれない」と言ったのも頷ける。見事な一作だった。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts