脳性麻痺の叔父を見舞う妊娠中期の女性が、おなかの子が先天性脳疾患の可能性があることを知り向き合っていく『未来の魂』が第19回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で世界初上映!
介護施設にいる脳性麻痺の叔父を見舞う妊娠中期の女性が、おなかの子が先天性脳疾患である可能性が高いと告げられ、家族と向き合っていく『未来の魂』が第19回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で世界初上映された。
映画『未来の魂』…
脳性麻痺の叔父を大切に思い足繁く見舞いに通う妊娠中期の女性。ある日彼女は、おなかの子に先天性脳疾患の可能性が高いことを知る。義父や夫の反対を前に彼女が下した決断は? 命の選択を巡る人間の尊厳と愛の物語。
映画『未来の魂』は、3月7日(木)13:10よりABCホールでも上映。
主人公の女性にとっては、自身の家族がどのような障碍を患っていても、かけがえのない存在であると受けとめている。自身が身重でありながらも、多少なりとも我儘を頼まれようとも懸命に介護していく。そういった状況においても、おなかの中にいる未来の子供は育っていく。遺伝の関係は可能性の一つであったとしても、先天性脳疾患である可能性が高いとしても告げられても、新たな命を大切にしたいことが伝わってくる。その子が将来どのような人生を送ることになるか、誰にも分からない。だが、支援が出来る社会の制度があるのならば、周りに何と言われようとも出産し育てていきたい思いが十分に伝わってきた。だが、子供を大切にしたい気持ちが伝わったとしても、現実的な判断をする者が家族の中にいることも確かだ。産まれてくる子供が幸せかどうか。究極的にいえば、その子供にしか分からない。だけれども、この主人公は幸せに生きてもらうために動くことはやめない。何が起ころうとも幸せになってほしい、願うばかりの気持ちで本作を観終えられた。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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