大手マスコミが伝えない問題に斬り込む『沖縄狂想曲』がいよいよ関西の劇場でも公開!
©2024 シンクアンドウィル 青空映画舎
基地問題をはじめ、大手のマスコミ各社が報道しようとしない沖縄が抱えている問題を取材し、大学教授や自治体の長などの有識者たちが徹底的に解説していく『沖縄狂想曲』が2月16日(金)より関西の劇場で公開される。
映画『沖縄狂想曲』は、沖縄で起こるさまざまな問題にスポットを当て、沖縄と日本の現実に切り込んだドキュメンタリー。『朝日のあたる家』『ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶』といった社会派作品を手がけてきた太田隆文監督が、辺野古基地問題、国際大学ヘリコプター墜落事故、オスプレー騒音・墜落問題や、古くはコザ蜂起、由美子ちゃん事件など、沖縄が抱える数々の問題を取材。元大手新聞の論説委員、著名大学教諭、元市長、元県庁幹部ら有識者たちが、大手マスコミが報道できない現実を徹底解説する。さらに、元沖縄県知事である大田昌秀さんの挑戦や、元内閣総理大臣の鳩山由紀夫さんが「最低でも県外」と発言した真意、れいわ新選組の山本太郎さんによる国会質問も紹介する。
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映画『沖縄狂想曲』は、関西では、2月16日(金)より大阪・堺のMOVIX堺や神戸・三宮のkino cinéma神戸国際、2月23日(金)より京都・烏丸御池のアップリンク京都、2月24日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場で公開。
これぞ、沖縄の基地問題版の『不都合な真実』とも云える作品である。太平洋戦争の終戦後、沖縄の土地が強制的に接収され米軍基地として使われていたことは、頭では認識していたとしても、映像で見せられると、沖縄の人々にとってはどれだけ辛いことだっただろうか、と実感させられた。沖縄が日本に返還されても、事あるごとに米軍基地に関わる事件が生じ、抗議運動が起きたとしても、結局は有耶無耶になっていく…といった印象はニュースでの報道を見ていると感じていたが、そこには、不都合な真実がいくらでも生じていた。1990年代に沖縄県知事として政府に対峙していた大田昌秀知事が取り組んでいたこと、オスプレイを沖縄に配置することがどれだけ無茶なことであるか、普天間基地の移転すること自体への捉え方、鳩山由紀夫元首相がメディアの裏側でどれだけ尽力していたか…と沖縄が抱える問題を熟知している人にとっては当たり前のことかもしれないが、ニュースの報道しか知らない者にとっては驚くことばかり。1つの事象に対して様々な観点があるかと思うが、いずれにせよ興味深い内容がたっぷりと収められている作品ではなかろうか。来月には、三上智恵監督最新作『戦雲 -いくさふむ-』が公開されるので、合わせて鑑賞し、現代の沖縄について改めて知る機会を得て頂いたら幸いだ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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