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家庭を捨てた父と発達障害の息子が再び暮らす『靴ひも』が関西の劇場でもいよいよ公開!

2020年10月21日

 

(C)Transfax Film Productions

 

一度は家族を捨てた父と、発達生涯の息子が約30年ぶりに一緒に暮らすことになり、悪戦苦闘しながら本当の親子関係を築くまでを描く『靴ひも』が、10月23日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『靴ひも』は、約30年ぶりに一緒に暮らすことになった、家族を捨てた父と発達障害のある息子が、本当の親子関係を築くまでを笑いと涙を交えて描いたイスラエル製作の人間ドラマ。母の急死により、残された発達障害のある50歳の息子。かつて家を出て行った父親が呼び出され、約30年ぶりに親子2人での生活がスタートする。生活習慣へのこだわりが強い息子に、父はどう接したらよいか戸惑いながらも2人は徐々に打ち解けていく。そんな中、父が末期の腎不全と診断され、人工透析が必要となる。特別給付金申請の面接の場で、特別な支援が必要であるとアピールするため、息子が靴ひもを結べないふりをする。

 

本作の監督を務めたのは、イスラエルの映画・TVドラマ界で長年活躍するヤコブ・ゴールドヴァッサー。なお、イスラエル・アカデミー賞で8部門にノミネートされ、父親役のドブ・グリックマンが助演男優賞を受賞した。

 

(C)Transfax Film Productions

 

映画『靴ひも』は、関西では10月23日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田と京都・烏丸の京都シネマで公開。また、11月7日(土)より神戸・新開地の神戸アートビレッジセンターでも公開。

もし自分の子供が発達障害を抱えていたら、自身の生涯を以てして育て最後まで支えられるだろうか。本作に登場する父親は一度は逃げてしまった人間。手に職があり大変ながらも零細企業の経営者として生活できていたら不自由はなかったかもしれない。されど、改めて対峙し、慈しみ深き我が子が如何に大事であるか身を以て感じていく。その子にしか成し得ない特技を以て周りの人達を幸せな気分にすることが出来る。それだけで子供を持つことの意味が十分に本作では表現されていた。

 

されど、父親は、末期の腎不全と診断され、人工透析が必要な身体にならざるを得ない。それでも、自らの身体を本当に大事には扱わなかった。これは、実の子供から逃げてしまった罪として自らを傷つけるしかなかったのだろうか。しかし、たった一人の父親のために、息子は献身的なアクションを起こしていく。たとえ結果がどうなろうとも…。お互いに欠けているところがあろうとも、補い合えば2人は生きていけるはず。彼らを見事に繋がせた”靴ひも”。作中で取り上げられたシーンの意味を存分に考え、意義深い本作を味わってほしい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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