“余命0年”の少女が周囲を変えていく『神さま待って!お花が咲くから』がいよいよシアターセブンで公開!
©海と空キネマ
小児がんで入院していた少女が小学6年生に進学し、自信を失った担任やばらばらな生徒たちを変えていく様を描く『神さま待って!お花が咲くから』が2月17日(土)より関西の劇場で公開される。
映画『神さま待って!お花が咲くから』は、小児がんを抱えながらも12年の生涯を明るく生きた森上翔華さんのエピソードをもとに描いたヒューマンドラマ。小児がんで幼い頃から入退院を繰り返してきた11歳の少女である森上翔華は、主治医である脇坂の勧めで、6年生の1学期から再び学校へ通うことに。しかし期待に胸を膨らませて登校した彼女が目にしたのは、まとまらないクラスと自信を失った気弱な担任教師の姿だった。奇跡を信じる翔華は、周りを笑顔に変えていくことを決意。そんな彼女の存在は、多くの人たちの心に変化をもたらしていく。
本作では、オーディションで選ばれた新倉聖菜さんが映画初出演にして主演を務め、主治医の脇坂を北原里英さん、翔華の両親を布川敏和さんと渡辺梓さん、小学校の校長先生を高畑淳子さん、病院に現れる謎の女性を竹下景子さんが演じる。『天心』『ある町の高い煙突』の松村克弥監督がメガホンをとった。
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映画『神さま待って!お花が咲くから』は、2月17日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開。初日には、新倉聖菜さん、夢空さん、とめぞうさんを迎え舞台挨拶開催予定。
松村克弥監督といえば、1990年代は国産スプラッターの旗手として大いに注目を集めていた監督。だが、近年は、太平洋戦争に関する作品を多く手掛けていた。そして、遂には、所謂”難病”モノの作品にまで至るとは…映画監督が歳を重ねていくとはこういったことだろうか…とはいえ、冷静に考えてみると、人間の喜怒哀楽を熟知している年代にはなっているので、観る者の感情を揺さぶる手腕を大いに発揮している。余命0年と云われながらも生きてきた少女が、最後の1年を可能な限り学校で過ごしながら、宜しくない状況を変えるために、ファンタジーの名の下に子供だけでなく大人の価値観すら変えていくのだ。そんな少女なら誰もがきっと好きになってしまう。だからこそ、彼女の最期がどうなるか、と分かっていたとしても、本作のクライマックスシーンには感極まってしまった。喜怒哀楽がたっぷり詰まったヒューマンドラマをしかと見届けてほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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