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孤独を抱えながら生きる男女が、人生最初で最後のかけがえのないパートナーを見つけようとする『枯れ葉』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2023年12月26日

失業中の女性と、工事現場で働く酒浸りの男性が、カラオケバーで出会いひかれあう様を描く『枯れ葉』が12月29日(金)より関西の劇場で公開される。

 

映画『枯れ葉』は、孤独を抱えながら生きる男女が、かけがえのないパートナーを見つけようとする姿を描いたラブストーリー。厳しい生活の中でも生きる喜びと誇りを失わずにいる労働者たちの日常をまっすぐに映し出す。フィンランドの首都ヘルシンキ。理不尽な理由で失業したアンサと、酒に溺れながらも工事現場で働くホラッパは、カラオケバーで出会い、互いの名前も知らないままひかれ合う。しかし不運な偶然と過酷な現実が、2人をささやかな幸福から遠ざけてしまう。

 

本作は、フィンランドの名匠アキ・カウリスマキ監督が5年ぶりにメガホンをとり、『パラダイスの夕暮れ』『真夜中の虹』『マッチ工場の少女』の労働者3部作に連なる4作目である。『TOVE トーベ』のアルマ・ポウスティがアンサ、『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』のユッシ・バタネンがホラッパを演じ、『街のあかり』のヤンネ・フーティアイネン、『希望のかなた』のヌップ・コイブが共演。2023年の第76回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。

 

 

映画『枯れ葉』は、12月29日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や京都・烏丸の京都シネマ、2024年1月1日(月)より神戸・元町の元町映画館や和歌山のシネマ203、2月9日(金)より兵庫・豊岡の豊岡劇場、2月16日(金)より兵庫・宝塚のシネ・ピピアで公開。

自身なりの信念を持った女性が、不条理によって失業してしまい、町工場であろうとも屈せず働き強く生きていた。そんな彼女が出会ったのは、アルコール依存症で職場を転々とせざるを得ない、どうしようもないけど、どこか憎めず気になってしまう男性。お互いにブルーワーカーであり、共感するところもあるけれど、運命のルーレットは理想通りに回らない。女性は淡々と日々を生きながらも、どことなく充実しているかのような日々を送っている。男性は、チャンスと掴みそうでも自ら落してしまうことをしてしまいがち。最終的には不運しかやってこない。でも、生きるには寸前のところで止まり、微かな希望の光はありそうだ。この2人は、最終的には上手くいくのかな。別に気にしなくていいのかもしれないけど、どことなく気になって惹き込まれて本作。アキ・カウリスマキ監督作品ならではのナンセンスでシュールなギャグが満載でクスっと笑ってしまうシーンは多々あり。淡々としたシーンの連なりの中に慈しみある感情を抱かせてもらう。作中ではウクライナ侵攻に関するニュースがいくつも知らされ、どことなく不穏な空気が漂っているが、そんな現代でも絶えず人々が生きていることをじっくりと感じさせてくれる一作であった。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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