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インドネシア発!コミック原作のスーパーヒーロー映画『スリ・アシィ』がいよいよ劇場公開!

2023年12月11日

©2022 SCREENPLAY BUMILANGIT PRODUKSI. All Rights Reserved.

 

孤児院で育った正義感の強い少女と、激しい怒りに悩む彼女を見守る謎の組織を描く『スリ・アシィ』が12月15日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『スリ・アシィ』は、インドネシア初の女性ヒーローといわれるスリ・アシィの活躍を描いたアクションエンタテインメント。ジャワ島のムラピ山が噴火し、車で逃げまどっていた若い夫婦が事故で亡くなる。生まれたばかりだった彼らの子どものアラナは孤児院に引き取られ、やがて正義感の強い少女へと育っていく。大人になったアラナは格闘家として活躍していたが、時折、激しい怒りに飲み込まれそうになることに悩んでいた。そんなある日、トラブルに巻き込まれたアラナは、彼女をずっと見守ってきたという謎の組織に助けられる。そこでアラナは自らに秘められた運命を知ることとなる。

 

本作では、1954年に誕生したコミックを原作に、舞台を現代に置き換えて描いている。インドネシアのエンタテインメント企業のブンミラゲットが、マーベル・シネマティック・ユニバースにならい自社のコミック作品のヒーローを映画化した「ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース」の一環として生み出した作品。メガホンをとったのは、インドネシアの女性監督ウピ。主演はインドネシアの人気俳優ペフィタ・ピアース。そのほか、『鏡は嘘をつかない』『復讐は私にまかせて』のレザ・ラハディアンら同国を代表する俳優たちが共演した。

 

©2022 SCREENPLAY BUMILANGIT PRODUKSI. All Rights Reserved.

 

映画『スリ・アシィ』は、12月15日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・難波のなんばパークスシネマ、や堺のMOVIX堺、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。

インドネシアにもブンミラゲットというエンタテインメント企業があり、MCUのような作品同士を結び付ける世界観を作り上げるべく、ブンミラゲット・シネマティック・ユニバース(BCU)を誕生させていた。しかも、今作は第2弾。1作目は、「のむコレ2020」で日本公開された『グンダラ ライズ・オブ・ヒーロー』。特集企画ではなく、ロードショー公開となったのは喜ばしい。『グンダラ ライズ・オブ・ヒーロー』で監督・脚本を務めたジョコ・アンワルが本作でも製作・脚本として携わっており、2作共に、主人公は過酷な環境で育ってきたことが影響している。ヒーローとして活躍していく根底には、宗教的な正義感も伺えた。対するヴィラン側を牛耳っている裏側には、共産主義に則った支配力をベースにしているようにも感じる。本作の監督を務めたウピは、現代のインドネシアで最も多くの尊敬を集める女性映画監督の1人として知られており、彼女の作品は常に社会問題を意識しているようだ。まさに、MCUに倣った作品作りをしている。なお、2025年までに7作のBCU作品を制作する予定のようで、『アベンジャーズ』的作品まで辿り着くのか楽しみにしておこう。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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