余命わずかな妻の初恋相手を探すロードムービー『人生は、美しい』がいよいよ劇場公開!
©2022 LOTTE ENTERTAINMENT & THE LAMP All Rights Reserved.
余命宣告を受けた専業主婦が、学生時代の初恋相手に再会するために夫と共に奇妙な旅をする様を描く『人生は、美しい』が11月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『人生は、美しい』は、余命わずかな女性とその夫の旅をポップな音楽に乗せて描いたロードムービー。専業主婦のセヨンは、亭主関白な夫ジンボンや思春期真っただ中の息子と娘にうんざりしながらも、健気に尽くす日々を送っていた。そんなある日、彼女は自分の余命があと2ヶ月だと宣告される。激しく動揺したものの何かが吹っ切れたセヨンは、自分にとって最後となりそうな誕生日プレゼントに学生時代の初恋相手ジョンウとの再会を希望し、夫に頼み込んで一緒に彼を探しに行くことになるが…
本作では、『エクストリーム・ジョブ』のリュ・スンリョンと『完璧な他人』のヨム・ジョンアが初共演し、若き日のセヨンの初恋相手ジョンウ役に、K-POPグループWanna Oneの元メンバーで歌手・俳優として活躍するオン・ソンウが出演している。『国家が破産する日』のチェ・グクヒが監督を務め、『完璧な他人』のペ・セヨンが脚本を手がけた。
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映画『人生は、美しい』は、11月3日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際で公開。
「生きられる残りの時間が惜しくて、眠れない」そこまで切実な思いを想像できるだろうか。「誰かが余命を宣告された」話は悲しい。本作は、主人公セヨンの人生最後のときを映した「エンディングムービー」として、観る者にも自分の周りで他界していった人たちのことを思い出させ、自分自身の将来を考えさせられた。
セヨンは一昔前のステレオタイプな「主婦」として描かれる。適齢期に結婚して出産し、子育てに追われ、子供たちが思春期になり親を疎んじる頃になって、ふと振り返る。自分の人生は、家族に捧げっぱなしだったのではないだろうか? 「私の人生って何だったのかしら」余命を宣告され、残ったわずかな時間をカウントダウンされてはじめて、自分のやりたかったことを意識する姿が切ない。その限られた時間の中で、最優先に選択するのが「初恋の人にもう一度会いたい」なのだから、どうかハッピーエンドになって欲しい!と祈りながら観てしまう。
いわゆる「バケットリスト(死ぬ前にやりたいことの一覧を書き出して、それをクリアしていく)」の物語だ。そして、なんとミュージカル映画でもある。私はそのことを知らなかったので、一曲目を突然に歌いだす場面でビックリした。驚いたあと、「あっ、これはそういうテンションで観て良いんだ」と受け入れてからは、ノリノリで楽しく観られる作品でもあった。
コメディタッチのエピソードひとつひとつがボールのように飛び跳ね、ドタバタとしたコメディが繰り広げられる。そして、そのあちこちに激突する少しカオスなバウンドが、次第に落ち着いてゆきやがて静止する、そんなしめやかなラストが印象的だ。そして、エンドロール中にもう一つ語られることがあるので、最後まで見守っていただきたい。
fromNZ2.0@エヌゼット
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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