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初の首席指揮者に任命された女性が抱える心の闇が広がっていく姿が描かれる『TAR/ター』がいよいよ劇場公開!

2023年5月7日

©2022 FOCUS FEATURES LLC.

 

世界最高峰の楽団で主席指揮者に抜擢された女性が追い詰められる様を描く『TAR/ター』が5月12日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『TAR/ター』は、天才的な才能を持った女性指揮者の苦悩を描いたドラマ。ドイツの有名オーケストラで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。天才的能力とたぐいまれなプロデュース力で、その地位を築いた彼女だったが、いまはマーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーと、新曲の創作に苦しんでいた。そんなある時、かつて彼女が指導した若手指揮者の訃報が入り、ある疑惑をかけられたターは追い詰められていく。

 

本作では、『イン・ザ・ベッドルーム』『リトル・チルドレン』のトッド・フィールド監督が16年ぶりに手がけた長編作品。『アビエイター』『ブルージャスミン』でアカデミー賞を2度受賞しているケイト・ブランシェットが主人公リディア・ターを熱演。2022年の第79回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され、ブランシェットが『アイム・ノット・ゼア』に続き自身2度目のポルピ杯(最優秀女優賞)を受賞。また、第80回ゴールデングローブ賞でも主演女優賞(ドラマ部門)を受賞し、ブランシェットにとってはゴールデングローブ賞通算4度目の受賞となった第95回アカデミー賞では作品、監督、脚本、主演女優ほか計6部門でノミネートした。

 

©2022 FOCUS FEATURES LLC.

 

映画『TAR/ター』は、5月12日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田、難波のTOHOシネマズなんばなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や四条烏丸の京都シネマ、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のOSシネマズミント神戸シネ・リーブル神戸等で公開。

世界最高峰のオーケストラ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団。ヴィルヘルム・フルトヴェングラーやヘルベルト・フォン・カラヤン等々、錚々たる方々が歴代指揮者を務めてきた。女性として初めて首席指揮者に任命されたのが、本作の主人公であるリディア・ター。観ていると、実在の人物だったっけ!?と錯覚しそうになってしまう。あくまで架空の人物だが、モデルとなった指揮者がいくらかいそうで想像を巡らせてしまうストーリー展開がいくつもあった。

 

なお、本作は、冒頭で長尺のキャスト・スタッフロールから始まる。最後にはエンドロールがあるのだが、いきなりこんな始まりを見せられてしまうと、或る種の尖った見方もしてしまう。天才的な才能を持った指揮者に対し周囲には受け入れられない者もあり、軋轢が生じ、追い詰められて、行くところまでいってしまうストーリー展開ががある。だが、ひょっとしたら、彼女の経験を遡っているように捉えてみてもおもしろいのではないか。波乱万丈の人生を経て最高の指揮者に上り詰めていった女性だと、冒頭のロールが表す意味も理解しようがある。これは、あくまで一つの見方でしかないが、本作から何を読み取ることができるか、観る者によって大きく異なる興味深い作品であった。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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