Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

母親が抱える借金の返済に追われながら行き場のない苦悩を抱える青年の姿を描いた『ヴィレッジ』がいよいよ劇場公開!

2023年4月18日

©2023「ヴィレッジ」製作委員会

 

ある閉鎖的な村を舞台に、父の汚名を被り借金苦で未来への希望もないゴミ処理場作業員の青年と、東京から帰ってきた幼なじみがひかれ合う様を描く『ヴィレッジ』が4月21日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ヴィレッジ』…

美しい集落である霞門村(かもんむら)に暮らす片山優は、村の伝統として受け継がれてきた神秘的な薪能に魅せられ、能教室に通うほどになっていた。しかし、村にゴミの最終処分場が建設されることになり、その建設をめぐるある事件によって、優の人生は大きく狂っていく。母親が抱えた借金の返済のため処理施設で働くことになった優は、仲間内からいじめの標的となり、孤独に耐えながら希望のない毎日を送る。そんな片山の日常が、幼なじみの美咲が東京から戻ったことをきっかけに大きく動き出す。

 

本作は、『新聞記者』『余命10年』の藤井道人監督のオリジナル脚本を、横浜流星さん主演で映画化したヒューマンサスペンス。『新聞記者』『ヤクザと家族 The Family』『空白』などを手がけ、2022年6月に他界した河村光庸プロデューサーの最後のプロデュース作品。優役を横浜さん、美咲役を黒木華さんが演じるほか、古田新太さん、中村獅童さん 、一ノ瀬ワタルさん、奥平大兼さん、作間龍斗さん、杉本哲太さんらが顔をそろえる。

 

©2023「ヴィレッジ」製作委員会

 

映画『ヴィレッジ』は、4月21日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・岩屋の109シネマズHAT神戸や兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OS等で公開。

藤井道人監督のオリジナル作品は、過去からのしがらみによって追い込まれていく主人公が描かれていることが多く、観る者は、歯がゆさや刹那さを感じることが多い。故に、本作は、藤井監督の本領発揮とも伺える。『デイアンドナイト』を観た時に感じた、人間が持つ善と悪、光と影の部分を重厚に描いていた。

 

主人公の片山優は、環境センターという名のゴミ最終処分場建設に反対し、村八分に遭ってしまった父の汚名を覆すことが出来ず、犯罪者の息子扱いを受け、母親の借金返済のために、ゴミ最終処分場で働くことに。全く明るい未来は見えてこない。まさに田舎の”ムラ社会”を存分に見せつけられる。だが、田舎への出戻り組として、幼なじみの美咲が戻って来て、ゴミ最終処分場の広報担当として働くことに。さらに、優をフィーチャーすることで村の活性化にまで繋がっていく。まさに、優を演じた横浜流星さんの演技力で人間の二面性を見せつけられた。ムラ社会の両面性を見せながらも、人間の奥底に潜んでいる闇まで引きずり出しており、能の演目『邯鄲』を物語の核にして濃厚なサスペンスが繰り広げられていた。藤井道人監督は、今後更なるメジャーシーンに進出して来そうなので、その前に本作は必見の価値がある!

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts