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鬱屈した日々を送る会社員が亡くなった親友の魂を救うため遺骨を強奪して旅に出る姿を描く『マイ・ブロークン・マリコ』がいよいよ劇場公開!

2022年9月27日

(C)2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 

親友の死を知ったOLの主人公が、遺族から遺骨を奪い、親友の魂を救うために旅に出る姿を描く『マイ・ブロークン・マリコ』が9月30日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『マイ・ブロークン・マリコ』…

鬱屈した日々を送っていた会社員のシイノトモヨは、親友のイカガワマリコが亡くなったことをテレビのニュースで知る。マリコは幼い頃から、実の父親にひどい虐待を受けていた。そんなマリコの魂を救うため、シイノはマリコの父親のもとから遺骨を奪うことを決意。マリコの父親と再婚相手が暮らす家を訪れ、遺骨を強奪し逃亡する。マリコの遺骨を抱き、マリコとの思い出を胸に旅に出るシイノだったが…

 

本作は、平庫ワカさんのコミックを、永野芽郁さんが主演、『ふがいない僕は空を見た』のタナダユキ監督のメガホンで映画化。亡き親友マリコを奈緒さん、シイノが旅先で出会うマキオを窪田正孝さん、マリコの父を尾美としのりさん、その再婚相手を吉田羊さんが演じる。

 

(C)2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会

 

映画『マイ・ブロークン・マリコ』は、9月30日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸の OSシネマズ神戸ハーバーランド等で公開。

デビュー作にして重版出来、様々な漫画賞を受賞した平庫ワカさんのコミックが原作である本作。疾走する鎮魂の物語としてエモーショナルな作品として描かれているコミックは、最低限の説明を加え、映像化になるが故のカットがありながらも、タナダユキ監督と向井康介さんによる必要十分な脚色によって見事な映画作品に仕上がっている。主人公のシイノトモヨを演じるのは永野芽郁さん。これまでのフィルモグラフィにはない程に破天荒な台詞を以て存分にシイノを演じ切っていた。そして、マリコを演じたのは奈緒さん。主人公の脇役を演じたらピカイチの彼女だが、本作では危うさ余りあるマリコすら、いとも簡単に演じているようにも見えた。なお、シイノとマリコの中学生時代を演じた子役達の演技にも目を見張るものがあり、末恐ろしい限りだ。マリコの遺骨を奪い鎮魂の旅に出るシイノの姿を、これでもか!と見せつけられる本作に対し、男性同士だと感じ得ない女性同士だからこその魂の結びつきをヒシヒシと感じられた。まさに初期衝動をカメラが捉え続けた鮮烈な作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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