断崖絶壁を命綱なしで登る若きクライマーの挑戦を追ったドキュメンタリー『アルピニスト』がいよいよ劇場公開!
(C)2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved.
世界有数の山脈の難所を踏破し、クライマー間では一目置かれるものの、いまだ無名のマーク・アンドレ・ルクレールに迫るドキュメンタリー『アルピニスト』が7月8日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『アルピニスト』は、断崖絶壁に命綱なしで挑む若き天才アルピニスト、マーク・アンドレ・ルクレールに密着したドキュメンタリー。世界有数の岩壁や氷壁を、たった1人で命綱もつけず登るというクライミングスタイルの「フリーソロ」を貫いてきたマーク・アンドレ・ルクレール。名声を求めない彼自身の性格から世界的な知名度はほぼ皆無だが、不可能とされていた数々の難所に挑み、新たな記録を次々と打ち立てていく。そんな知られざる天才に、これまでクライミングを題材にしたドキュメンタリー作品を数多く手がけてきたピーター・モーティマー監督とニック・ローゼン監督が密着。雄大な自然を背景に、体力と精神力の極限に挑むマークの姿を、臨場感あふれる映像で映し出す。
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映画『アルピニスト』は、7月1日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。
まさに大迫力の映像に目を奪われ続けてしまう本作。たった1人で断崖絶壁の山を命綱もつけず登るフリーソロ。その映像を見るだけでも圧巻だが、ふとした瞬間に、クライマーが落ちていく映像を見せられ、心臓が止まりそうな気分になってしまう。偉大なるクライマーでも常に死と隣り合わせであることを痛感させられた。そんな超人達の世界で知られざるアルピニストとして、本作ではマーク・アンドレ・ルクレールに密着している。いわゆる”身内”の中では知られていた存在ではあったが、ピーター・モーティマー監督とニック・ローゼン監督によって、本作を通して知らされていく。他のアルピニストも同様だろうが、手に持つピッケルとシューズに備えたアイゼンによって、まさに器用に登っていく姿を見せつけられてしまった。断崖絶壁の山に対して、自らの体を以て道なき道を開いていく姿を見せつけられてしまうと、最早言葉を失ってしまう。純粋に山登りを楽しむ姿を映し出しているだけだが、エクストリームな状況下でチャレンジしているので、観る側としてはスクリーンに集中する以外に成す術無し。前人未到の挑戦を経た後の真実を知った時、彼は人生を全うした、と云って良いのか、考えさせられるものがあった。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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