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新しい時代に向けてのラブレター…『宮本から君へ』池松壮亮さん迎え舞台挨拶開催!

2019年9月9日

文具メーカーに勤務する若き営業マンが、成長していく姿を恋物語や壮絶な決闘シーンを交えて描く『宮本から君へ』が9月27日(金)より全国の劇場で公開される。本公開に先駆け、9月9日(月)には、大阪・梅田の梅田ブルク7に池松壮亮さんを迎え舞台挨拶が開催された。

 

映画『宮本から君へ』は、テレビドラマ化もされた新井英樹の人気漫画を池松壮亮さん主演、 ヒロイン役を蒼井優さんのキャストで実写映画化。超不器用人間ながら誰よりも正義感の強い宮本浩は、文具メーカーで営業マンとして働いていた。会社の先輩である神保の仕事仲間、中野靖子と恋に落ちた宮本は、靖子の自宅に招かれるが、そこに靖子の元彼である裕二がやってくる。靖子は裕二を拒むために宮本と寝たことを伝えるが、激怒した裕二は靖子に手を挙げてしまう。そんな裕二に、宮本は「この女は俺が守る」と言い放ったことをきっかけに、宮本と靖子は心から結ばれるが……
テレビドラマ版から引き続き、真利子哲也監督がメガホンを取り、宮本役を池松壮亮さん、靖子役を蒼井優さん、神保役を松山ケンイチさんらドラマ版のキャストが顔をそろえるほか、裕二役を井浦新さんが演じる。

 

上映前に、池松壮亮さんが登壇。真摯に話す池松さんが印象的な舞台挨拶となった。

 

今回の映画版は、何年も時間がかかって完成に辿り着いた作品。池松さんとしても「すごく楽しみな反面、ドキドキもする。個人的にも、平成の最後に取り組み令和元年に公開することになり、自分が辿ってきた二十代の集大成となる作品になります」と万感の思いがある。ドラマ版から期間を空け、再び強烈なキャラクターを演じたが、撮影は確定していたので「精神的にはつながっていた。明日演じて下さいと云われても厳しいハードな役ではあったので、そのための心構えや覚悟は必要だったかな」と冷静に話す。

 

演じた宮本浩は、池松さんにとってのヒーロー像があり「僕は真っ直ぐに自我を以て目の前にある正しさに向き合わずに生きてきたし、社会に順応して処世術を身に着けて自分の心も殺してきたような感覚が何処かにあった」と打ち明けながら「宮本は目の前に何があろうと、まず自分が一番のリスクをとって、清い正しさや美しさを自分で掴まえに行く人。馬鹿でどうしようもない人間ではあるんですけど、一方で、僕はこうなれなかった」と自身を顧みていく。

 

平成最後に取り組んだ仕事となり、撮影現場から「プロデューサーや監督・スタッフが、平成の時代でやり残したことや悔いが残ること、新しい時代になることへの期待と不安、今まで生きてきたことの罪と償いの気持ちと新しい時代への祈りのようなものを込めて作っている。皆が宮本に託して平成の意地を様々な人達からの思いを詰め込んだ」と感じており「新しい時代への大きなプレゼントみたいな映画になれば」と願っている。

 

ドラマに引き続き共演したヒロインの蒼井優さんについては「物凄く力のある女優さんです」と絶賛。「ストレートな方で、清々しいんですよね。疲れたら疲れた顔するし、物足りない時は物足りない顔をするし。感情がストレートに出てくるんですね。宮本みたいな人。」と評していく。さらに、蒼井さんは池松さんと同じく福岡出身だが、両親共に大阪出身の方であるため「接していて、その辺の俳優よりもよっぽど男らしく、共演者として仕事しやすい。何度やっても新鮮で映像に表れています」と太鼓判を押す。「宮本と靖子は互いが着火剤みたいなところがあり、2人で着火し合ってとんでもないところへ行くような関係なんですね。相乗効果で怒鳴り合ってとんでもないところへ行く2人です。あるシーンで10を出せばいいという暗黙のルールがあった時、1,2,3とあげていくところを1,5,10と上げていかないと2人の関係性が成立しない」と捉えており「蒼井さんと仕事するのは大変ですね。結果的に映画の為になる。10ではなく100でいい。互いにプッシュし合って出来たシーンが沢山ありますね」と振り返った。

 

最後に、池松さんは「宮本の生き様を堪能して、様々なことを忘れて2時間楽しんで頂ければ嬉しいです。個人的には自分の生き恥も含め宮本の力も借りて新しい時代に向けて皆様へのプレゼントやラブレターになれば」と思いを込め、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『宮本から君へ』は、9月27日(金)より全国の劇場で公開。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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