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妻を事故で亡くした男が不器用にも息子を愛し育てる姿を描く『とんび』がいよいよ劇場公開!

2022年4月5日

(C)2022『とんび』製作委員会

 

妻を突然の事故で失った男が、不器用ながらも必死に息子を育てる様子を描く『とんび』が4月8日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『とんび』は、幾度途切れても必ずつながる親子の絆を描き出す物語。昭和37年、瀬戸内海に面した備後市。運送業者のヤスは愛妻の妊娠に嬉しさを隠しきれず、姉貴分のたえ子や幼なじみの照雲に茶化される日々を過ごしていた。幼い頃に両親と離別したヤスにとって、自分の家庭を築くことはこの上ない幸せだった。やがて息子のアキラが誕生し、周囲は「とんびが鷹を生んだ」と騒ぎ立てる。ところがそんな矢先、妻が事故で他界してしまい、父子2人の生活が始まる。親の愛を知らぬまま父になったヤスは仲間たちに支えられながら、不器用にも息子を愛し育て続ける。そしてある日、誰も語ろうとしない母の死の真相を知りたがるアキラに、ヤスは大きな嘘をつく。

 

本作は、直木賞作家である重松清さんのベストセラー小説を、阿部寛さんと北村匠海さんの共演で実写映画化。『糸』『護られなかった者たちへ』の瀬々敬久監督がメガホンをとった。

 

(C)2022『とんび』製作委員会

 

映画『とんび』は、4月1日(金)より全国の劇場で公開。

NHKとTBSでテレビドラマ化された重松清さんの小説「とんび」。今作では、瀬々敬久さんが監督するということで、重厚な作品に仕上がっている。妻を失った父親が息子の反抗期や学校でのトラブル、受験、自立、意外な女性との結婚など様々な困難に直面し、不器用に戸惑い、悩みながらも息子の幸せを第一に考え、周囲の支えを受けながら男手一つで息子を育てた父の半生と親子の絆を描いており、胸にグッとくるシーンには感極まってしまう。

 

テレビドラマでは、堤真一さんや内野聖陽さんが演じた不器用な男ヤス。本作では阿部寛さんが演じており、見事にハマっている。昨年公開された瀬々監督の『護られなかった者たちへ』では、凄惨な連続殺人事件の容疑者を追い詰める刑事を実直に演じていたが、今作では、長身を活かした無骨な男ならではの不器用さが相まっていた。さらに、瀬々監督作品では御馴染みの嶋田久作さんや村上淳さんが出演していたり、『菊とギロチン』で注目が集まった木竜麻生さんが大事な役を演じていたりと、瀬々監督ならではの見事なキャスティングだ。テレビドラマでは無しえ得ない、2時間超の映画ならでは脚本を以て、父親に背中を押されたことを思い出してしまう、良い物語に仕上がっていた。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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