Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

妊娠を機に引退した名マネージャーが復帰を思い立つ姿を描く『ママの出来事』が第17回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で世界初上映!

2022年3月12日

かつては音楽業界で名を馳せていた敏腕マネージャーが再び働きに出ようする姿を描く『ママの出来事』が第17回大阪アジアン映画祭のコンペティション部門で世界初上映された。

 

映画『ママの出来事』…

かつては音楽業界で敏腕マネージャーとして名を馳せていたメイフォン。結婚を機に仕事を辞めたが、息子のヒンも今では高校3年生。再び働きに出ようと、昔の仲間に再就職先を紹介してもらうが、そこは子供たちが通う音楽教室だった。ある時、同僚の友人で、飲食店で働くフォン・チェンの歌声を聞いたメイフォンは、彼を歌手デビューさせようと考える。彼自身の実力や努力はもちろん、メイフォンの手腕もあり、フォン・チェンは順調に売れていく。しかし、その一方でメイフォンは家庭の問題に頭を悩ませていた。

 

本作は、『29歳問題』でOAFF2017観客賞を受賞したキーレン・パン監督の長編2作目。仕事が充実していくほど息子との衝突が増え、心を痛めるメイフォンをテレサ・モーが好演。また、フォン・チェンとメイフォンの息子ヒンを香港のアイドルグループ「MIRROR」のギョン・トウとジャー・ラウが映画初出演で魅力的に演じている。

 

映画『ママの出来事』は、3月15日(火)18:20よりABCホールでも上映。

『29歳問題』のキーレン・パン監督が、今回は、仕事復帰を題材にした作品を手掛けた。主人公のメイフォンは、かつてあった栄光の時代が再び訪れることはないと認識しても、新たな才能を見つけ出し開花させる、という潜在的な能力は衰えていなかった。一心不乱に仕事に打ち込むことは間違っていないが、犠牲を払うことにも及んでしまう。犠牲となった者としては、憤りを感じずにはいられないが、自らの希望する進路を目指すことで、新たな光が見えてくることも教えてくれた。才能を見出された者は、自らの能力を信じながらも、逃げてきた過去と立ち向かうことによって。未来に希望を見出すことが出来る。それぞれの思惑が絡み合う中で、各々が決断し踏み出していく姿を本作はエモーショナルに描き切っていた。自らの足元を見つめ未来に突き進みたい方に今こそ観て頂きたい作品である。

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts