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『アンネの日記』に登場するアンネの空想の友人“キティー”の視点で描いた劇場版アニメ『アンネ・フランクと旅する日記』がいよいよ劇場公開!

2022年3月8日

(C)ANNE FRANK FONDS BASEL, SWITZERLAND

 

第2次世界大戦末期の1944年に、未来を信じて日記を綴ったアンネの姿と、現代のアムステルダムに現れたキティーが親友のアンネを探す姿を描く『アンネ・フランクと旅する日記』が3月11日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『アンネ・フランクと旅する日記』は、第2次世界大戦下にユダヤ人の少女アンネ・フランクが空想の友だち宛てにつづっていた「アンネの日記」を原案に描いたアニメーション映画。『戦場でワルツを』のアリ・フォルマンが監督・脚本を手がけ、アンネの空想の友だち、キティーの視点からアンネの生涯をたどる。現代のオランダ、アムステルダム。激しい嵐の夜、博物館に保管されているオリジナル版「アンネの日記」の文字がクルクルと動き出し、キティーが姿を現す。時空を飛び越えたことに気づかないキティーだったが、日記を開くと過去へとさかのぼり、親友アンネと再会を果たす。しかし日記から手を離すと、そこには現代の風景が広がっていた。キティーは目の前から消えてしまったアンネを探し、アムステルダムの街を駆け巡る。

 

(C)ANNE FRANK FONDS BASEL, SWITZERLAND

 

映画『アンネ・フランクと旅する日記』は、3月11日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSなどで公開。

 

アリ・フォルマン監督の前作『コングレス未来学会議』は、現実(実写)に存在する主人公が”未来会議”の世界に入ることで、デジタルデータ(アニメーション)となって、世の中にある裏側を目の当たりにしていく物語。1つの作品の中で実写とアニメーションが存在する稀有な作品だった。本作は、”アンネの日記”で作り上げられたイマジナリー・フレンドのキティーが実体化し、現実の世界に飛び込みアンネ・フランクを探そうとする物語。とある世界と現実を結びつけるためにアニメーションを有効活用している才能ある監督だと印象づけられた。

 

ナチス・ドイツ政権下の時代におけるイマジナリー・フレンドを描いた作品といえば、近年だと『ジョジョ・ラビット』を思い出してしまう。生きていくのが困難な時代においてイマジナリー・フレンドが重要な要素だと改めて感じさせれた。キティーが現実の世界に存在したら…と考えてみると、違和感しか感じ得ないが、アニメーションにすることで、アンネ・フランクが生きた時代と現代を自由に行き来して描くことが可能になっている。あくまでキティーの視点を中心にして描いているが、同時にアンネの視点を以ても描いている本作。日本公開タイミングの現在における世界の情勢を鑑みると、どうしても考えさせられてしまう作品であった。

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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