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東京で生きる若者の恋や、何者にもなれぬまま大人になっていくことへの葛藤を描く青春譚!『明け方の若者たち』がいよいよ劇場公開!

2021年12月27日

(C)カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会

 

都会で大人になっていく若者の恋と、なにものにもなれずにいる葛藤を描く『明け方の若者たち』が12月31日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『明け方の若者たち』は、大都会の東京に生きる若者に訪れた人生最大の恋と、何者にもなれないまま大人になっていくことへの葛藤を描く。明大前で開かれた退屈な飲み会に参加した“僕”は、そこで出会った“彼女”に一瞬で恋をする。世界が“彼女”で満たされる一方で、社会人になった“僕”は、夢見ていた未来とは異なる人生に打ちのめされていく。

 

本作は、WEBライターのカツセマサヒコによる長編小説デビュー作を、『君の膵臓をたべたい』『東京リベンジャーズ』の北村匠海さん主演で映画化。“僕”が恋に落ちる“彼女”を『カツベン!』の黒島結菜さん、“僕”の会社の同期で後に親友となる尚人をテレビシリーズ「ウルトラマンタイガ」の井上祐貴さんが演じる。監督は、自身も俳優として活動するほか『ホリミヤ』『21世紀の女の子』などでもメガホンをとる若手の松本花奈さん。

 

(C)カツセマサヒコ・幻冬舎/「明け方の若者たち」製作委員会

 

映画『明け方の若者たち』は、12月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・七条のT・ジョイ京都や二条のTOHOシネマズ二条、神戸・三宮の神戸国際松竹などで公開。

印刷会社に就職後、総務部に配属され働いた後に編集プロダクションに転職し、独立したカツセマサヒコさん。自身を複数の登場人物に分けて描いているとしか考えられない小説を映画化した本作。カツセさん本人曰く、1/3くらいは私小説だと語っているが、松本花奈監督が自身の作風というフィルターを通して見事に1本の映画として作り上げている。内定獲得後に参加した飲み会では周囲に意識高い系の学生が溢れ馴染めずにいた中で”僕”が出会った”彼女”は、なんと素敵な存在だっただろうか。新入社員研修の中で行ったプレゼンを通して会社の輝かしい未来に胸躍られても、配属を希望した部署は叶わず、会社の歯車にすらなれていないと感じたら、隣の芝生はどれだけ青く見えただろうか、実際はそんなに青くなかったとしても。思い切って外に飛び出したい、と思っても踏み出せずにいた中で、親友である同期が先に向かっていたら…社会に羽ばたいた社会人なら、どこかで共感できそうな要素がたっぷりと込められている作品である。

 

青春時代のいたたまれない感情を描いたオリジナル作品を高校生の頃から手掛けてきた松本花奈監督。原作がある作品も手掛けてきたが、本作は、撮るべくして撮ったとしか思えない。誰がやっても同じだとしか思えない仕事をし続ける日々、本当に意味があるのか不明な謎のルールには従うことが出来ず上司に怒られてしまう理不尽。高校生を描いた青春映画と大人が歩む最後の青春は実はほぼ同じでほんの紙一重の違いがある程度なのかもしれない。そこに人生最上のヒロインが現れたらどれだけ輝いて見えただろう。されど、人生は思うようにいかないのが大人青春である。故に切なくも前に踏み出そうとしている姿を描いたのが本作だ。新たな年を迎える/迎えた中で、新たな”明け方”を迎える彼等を是非見届けてほしい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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