プロを目指す天才野球少女が男女の壁を乗り越えていく『野球少女』がいよいよ全国の劇場で公開！

2021年2月28日

プロ野球選手を夢見る少女が、性別の壁にぶつかりながらも奮闘していく様を描く『野球少女』が３月５日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『野球少女』は、プロ野球選手を目指す女子高生の奮闘を描いた青春スポーツ映画。豪速球とボールの回転力が強みの女子高生チュ・スインは、高校卒業後はプロ野球選手の道へ進むべく練習に励んでいた。しかし女性というだけで正当な評価をされず、プロテストすら受けられない。さらに、友人や家族からも反対されてしまう。そんな折、プロ野球選手の夢に破れた新人コーチのチェ・ジンテが赴任してきたことで、彼女の運命は大きく動き出す。

本作は、韓国ドラマ「梨泰院クラス」で注目を集めたイ・ジュヨンが主演のチュ・スインを務め、主人公を支えるコーチを『僕の中のあいつ』のイ・ジュニョク、母親を『無垢なる証人』のヨム・ヘラン、父親を『エクストリーム・ジョブ』のソン・ヨンギュが演じる。監督と脚本を担当したのは、これが長編デビュー作となったチェ・ユンテ。

映画『野球少女』は、３月５日（金）より全国の劇場で公開。

韓国女子野球選手第１号のアン・ヒャンミさんをモデルにした本作。まさにアン・ヒャンミ選手の努力と葛藤に迫るため、主演のイ・ジュヨンが４０日間の特訓を受け、全てのシーンはノースタントで演じきっている。自身以外は全て男子という環境の中で、未踏の挑戦をし続ける姿は頼もしく、諦めない心を体現した表情が頼もしい。されど、時折見せる可愛らしい笑顔に満ちた表情も印象的だ。韓国映画における新しい世代による青春映画として大いに応援したい。

日本においても、プロ野球選手なら、高校生時代は甲子園に出場していて、４番のエースで、球速レベルが求められる、という暗黙の了解を聞いたことがある。これは、韓国のプロ野球界でも同様で、球速１５０Km等があった。主人公のチュ・スインは、球速１５０Ｋｍを出せなくても、回転数の高い球を投げられることを活かして目標を定めていく。まさに、プロ野球界における多様性を描いている、と感じた。球速だけでなく、多様な長所を持つ選手が存在することでチームが強化される。そんな主人公を、「梨泰院クラス」でトランスジェンダーの料理長役を演じたイ・ジュヨンが担ったことが興味深い。昨年からの新たな世代による韓流ブームにおいて『はちどり』『８２年生まれ、キム・ジヨン』に次ぐ本作が大きな盛り上がりになることを願ってやまない限りである。

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