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全33シーンがワンシーンワンカットで撮影!時代も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇『ホモ・サピエンスの涙』がいよいよ劇場公開!

2020年11月19日

(C)Studio 24

 

ワンシーンワンカットで撮影された全33シーンで、この世の中で生きる人々の悲喜こもごもを映し出す『ホモ・サピエンスの涙』が、11月20日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ホモ・サピエンスの涙』は、時代も性別も年齢も異なる人々が織りなす悲喜劇を圧倒的映像美で描いた作品。この世に絶望し信じるものを失った牧師、戦禍に見舞われた街を上空から眺めるカップル、これから愛に出会う青年、陽気な音楽にあわせて踊る若者……。「千夜一夜物語」の語り手シェヘラザードを思わせるナレーションに乗せ、悲しみと喜びを繰り返してきた不器用で愛おしい人類の姿を万華鏡のように映し出す。

 

本作では、『さよなら、人類』などで知られるスウェーデンの奇才ロイ・アンダーソン監督が構図・色彩・美術など細部に至るまで徹底的にこだわり抜いている。2019年の第76回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞した。

 

(C)Studio 24

 

映画『ホモ・サピエンスの涙』は、11月20日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田と神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、11月27日(金)より京都・烏丸の京都シネマで公開。

夏目漱石の「夢十夜」を思い起こした。「こんな人を見た」という客観視点でまとめられた、他人の夢の中を散歩しているような不思議な作品。33個の各エピソードはすべてワンカット。誰もいない静かな美術館の中で、33枚の絵画をゆっくりと観て廻っているような、おだやかな落ち着きに満たされる。それぞれの話にストーリー的なつながりはないものの、いくつか場面の根底に共通するのが「かつての戦争の影」であることが、何とも言えないもの悲しさを残していく。

 

ゴルゴダの丘を描いた宗教画のような悪夢は不吉ながらどこか可笑しく、エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」のようなダイナーの一場面は、クリスマスの静かな高揚感をにじませる。そして、シャガールの絵を思わせる、宙を漂う恋人たちの姿の切なさ。これが夢であってくれればどれほど良いだろう、と声が聞こえてくるようだ。休日ふらりと出かけたついでに、劇場の後ろの方の席でのんびり眺めるように観るのも良い。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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