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1日毎に揺れ動いていく沖縄がどうなろうとも撮り続けていく…!『私たちが生まれた島~OKINAWA2018~』都鳥伸也さんと都鳥拓也さんに聞く!

2020年9月17日

©ロングラン・映像メディア事業部

 

過去から現在まで米軍基地問題で揺れ続ける沖縄を、若い世代の視点から見つめた社会派ドキュメンタリー『私たちが生まれた島~OKINAWA2018~』が9月19日(土)より関西の劇場でも公開。今回、都鳥伸也さんと都鳥拓也さんにインタビューを行った。

 

映画『私たちが生まれた島~OKINAWA2018~』は、沖縄の基地問題について考え、行動する若者たちの姿を追ったドキュメンタリー。2018年、辺野古新基地建設反対を掲げる「オール沖縄会議」の結束にほころびが見えはじめていたが、同時に、生まれた時から米軍基地に囲まれて育った若い世代ならではの視点で基地問題に取り組み、行動する若者たちもいた。そして2019年、辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票で、沖縄の人々は基地建設に「NO」を突き付ける。そこには、かつてSEALsなどに参加し、県民投票実現に向けて奔走した元山仁士郎さんの存在や、米兵の起こす事件に現民が泣き寝入りを強いられる現実を目にし、村議会議員に立候補した元保育士の城間真弓さんの奮闘、そして戦争で激戦地となった伊江島で育ち、沖縄の過去と向き合おうとする高校生の中川友希さんらの姿があった。本作と同じく沖縄の記事問題を扱った「OKINAWA1965」など、ドキュメンタリー映画を多数手がけている双子の兄弟である都鳥伸也さんと都鳥拓也さんが、それぞれ監督・製作などを務めている。

 

前作『OKINAWA1965』の撮影や完成報告、宣伝活動などで、2人は、本作に登場する若者達と出会っていった。一番最初に城間真弓さんと出会い、前作の最後にも登場しているが、今回、深堀りしていきたく取材を始めていく。前作の宣伝をしていく中で、ある団体の機関紙から元山仁士郎さんとの対談を依頼され、彼の任下性を気に入り、取材を申し込んだ。沖縄本島の北西に位置する伊江島へ前作の完成報告をするため行った時には、毎年開催されている勉強会で、高校生の中川友希さんと出会い、彼女の母親による協力で撮影が実現。また、報道写真家の嬉野京子さんから写真家の豊里友行さんを紹介頂いた。「偶然が偶然を呼び出会っていった」と都鳥伸也さんは実感しており「活動していると様々な人に引き寄せられてくるんだな」と感慨深い。

 

兄弟での撮影取材について、都鳥拓也さんは「非常に楽ですね。普段通り。生活の延長で自然と撮影している」と明かす。「録音や移動を助監督が担っているが、リラックスして制作できました。出演者も等身大の姿を映しやすいんじゃないか」と感じており「高校生達もリラックスしてくれたので、本質を出してくれた。カメラの前で緊張せず楽しんでやってくれたんじゃないか」と助かっている。やはり「説明しなくても必要なものが伝わっている」と理解しており「企画段階から一緒にやっているので、助かりますよね」と信頼の絆は堅い。

 

沖縄での撮影は、前作の上映会を兼ねた取材を含めると7回にわたって敢行された。また、緊急事態等で急に伺えない場合は、地元のシネマおきなわさんに協力頂き対応して頂いている。抜群の連携体制を確立でき、作品の質を向上させる良い提案も頂き採用していきながら、沖縄での出来事だけは抑えてもらい、軸となる若者達へのインタビューを2人が行っていった。最終的に3TBのハードディスクがいっぱいになる程に撮影しており、都鳥拓也さんは「撮り過ぎたぐらい。編集では、作品の流れを何度も組み換え、作品のイメージも変わっていきました」と振り返る。都鳥伸也さんも「最初のイメージと完成した作品は違っている」と話し「最初は若い世代の様々な意見と生い立ちを撮った。夫々の目線による沖縄をまとめたミニマムな作品を作ろうと取材を始めた」と意図を説く。次第に作品の流れが変わっていき「誰も想像していなかった事態になった。2018年は沖縄にとって激動の1年になった。いいことづくめで逆に不安になった」と編集しながら、おもしろい作品になると気づき「どう編集しても映画として出来上がる。こんなに揺れ動いている沖縄、1日毎に変わっていく。どんな結果になろうとも作品になる」と映画への手応えを実感していった。

 

既に、東京・渋谷のアップリンク渋谷で公開されており「『若い世代の活動に勇気づけられた』という反応がある。『若者と年配の方との接点が生まれ、希望が見えた』という感想が多い」と都鳥伸也さんは好反応を受けとめている。なお、現在の2人は、地元である岩手県北上市の戦争の話を撮り、編集も佳境を迎えつつあった。また、沖縄の未来に向けて「辺野古基地問題をどのように取り組んでいけばいいのか、という視点に向けた映画を作ろうと模索中です」と都鳥拓也さんは語る。「辺野古基地問題に対する沖縄県民の民意が示され、そのボールは沖縄県外の人達に投げられた。しかし、このボールを受け取っていない。投げられた以上、僕達はどのように受け止めたらいいのか、がテーマになってくる」とヒシヒシと感じており「さらに視野を拡げて、この問題を日本全国で考える作品にしていきます」と2人の熱い思いは揺るがない。

 

映画『私たちが生まれた島~OKINAWA2018~』は、9月19日(土)より大阪・九条のシネ・ヌーヴォ、9月25日(金)より京都・烏丸の京都シネマで公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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