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失われる母語を命懸けで守る人々描く『マルモイ ことばあつめ』がいよいよ劇場公開!

2020年7月9日

(C)2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

 

1940年代の日本統治下の京城を舞台に、母国語である朝鮮語を守るために、辞書を作ろうとした人々の“マルモイ=言葉集め作戦“を描き出す『マルモイ ことばあつめ』が、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う休業要請の緩和により、7月10日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『マルモイ ことばあつめ』は、1940年代の日本統治下の朝鮮半島で言語が朝鮮語から日本語に変わり、名前も日本式となっていく中、母国語を遺したい思いで全国の言葉・方言を集めた「マルモイ(ことばあつめ)作戦」の史実をベースに描いたドラマ。親日派の父親を持つ裕福な家で育ったジョンファンは、失われていく朝鮮語を守るために朝鮮語の辞書を作ろうと各地の方言などあらゆる言葉を集めていた。盗みなどで生計をたてていたパンスは、ジョンファンのバッグを盗んだことをきっかけに、ジョンファンとかかわるようになる。学校に通ったことがなく、朝鮮語の読み書きすら知らなかったバンスはジョンファンの辞書作りを通して、自分の話す母国の言葉の大切さに気づいていく。

 

本作は、『タクシー運転手 約束は海を越えて』の脚本家オム・ユナが初監督と脚本を担当。パンス役を『ベテラン』『王の男』のユ・ヘジン、ジョンファン役を『犯罪都市』『ゴールデンスランバー』のユン・ゲサンが演じる。

 

(C)2020 LOTTE ENTERTAINMENT All Rights Reserved.

 

映画『マルモイ ことばあつめ』は、7月10日(金)より大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、京都・烏丸の京都シネマで公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開。

韓国語で、ミンドゥルレ(たんぽぽ)は何故「ミンドゥルレ」と言うか。そんな「ことば」のルーツを追求し、地方ごとに異なる方言の膨大なデータを集め、未来の世代に伝えるための「マルモイ」つまり「国語辞典」を編纂する者達。辞典作りのメンバー達の姿勢を、最初は馬鹿にしていた主人公のパンスが、次第に心を動かされ同じ喜びに共感して、やがては命をかけるようになっていく姿は感動的だ。

 

北朝鮮および韓国の朝鮮語で用いられるハングル文字は、15世紀に世宗(セジョン)大王が作らせたシステマチックに整理された言語として知られ、その名には「偉大な文字」という意味が込められていると言われる(諸説あり)。日本語で言う「あいうえお」、英語の「ABC」にあたる、ハングルで最初に覚えることとして「カナダラ」という子音の並びがあるが、このフレーズは劇中でも使われるので耳を傾けてみると楽しいだろう。

 

誰しも、漢字や英語の勉強で新しい言葉を覚えたあと、「あの言葉、読めるぞ!」と嬉しくなった経験があるのではないか。そんな楽しさを思い出させてくれる素敵な作品だ。語学や歴史好きな方に限らず、広くの人々に観て頂きたい。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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