狂気のフェス開幕!白夜の祝祭で起こる惨劇とは…『ミッドサマー』が全国の劇場でいよいよ公開!
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恋人の誘いで恋人の故郷で毎年開催される夏祭りに参加した女性が体験する恐怖を鮮烈に描き出す『ミッドサマー』が、2月21日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ミッドサマー』は、スウェーデンの奥地で90年に1度開かれる祝祭を訪れた学生たちの運命を描くスリラー。不慮の事故により家族を失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人達5人でスウェーデンを訪れる。彼らの目的は奥地の村で開催される「90年に1度の祝祭」への参加だった。太陽が沈むことがないその村は、美しい花々が咲き誇り、やさしい住人たちが陽気に歌い踊る、楽園としか形容できない幸福な場のように思えた。しかし、そんな幸せな雰囲気に満ちた村に不穏な空気が漂い始め、妄想やトラウマ、不安、そして恐怖により、ダニーの心は次第にかき乱されていく。
本作は、長編デビュー作『ヘレディタリー 継承』が高い評価を集めたアリ・アスター監督の第2作。ダニー役を『ファイティング・ファミリー』のフローレンス・ピューが演じ、『トランスフォーマー ロストエイジ』のジャック・レイナー、『パターソン』のウィリアム・ジャクソン・ハーパー、『レヴェナント 蘇えりし者』のウィル・ポールターらが顔をそろえる。
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映画『ミッドサマー』は、2月21日(金)より全国の劇場で公開。
本編の内容を何も知らずに鑑賞することが望ましい作品である。具体的な出来事が書けず歯痒い。世界各国での上映を経て、日本でのロードショー公開がいよいよ始まる。既に映画祭等で鑑賞済みの観客達による「詳しくは言えないが、とにかくヤバい」という煽り気味な感想だけが多く出回っていく。
日本でも、各地に伝統的な奇祭が受け継がれている。一見、狂っている人達による絵空事に見えるかもしれないが、地元の人達にとっては厳かな儀式だ。厳かであることが、滑稽でもあり、恐怖と紙一重の世界と通じている。今作では、「90年に1度の祝祭」が舞台だ。アリ・アスター監督が前作以上にこれでもかと未だかつてないおぞましい”フェスティバル・スリラー”の世界に連れてってくれる。世界のロック・フェスティバルでも遭遇しないぜ!
本作を観た人々それぞれに特異な後味の悪さを残していく。さぞ気分の悪いエンディングが待っているはずだ、と想像する方もいるだろうか。しかし観終えてみると、バッドエンドなのか、ハッピーエンドなのか、解釈は幾重にも膨らんでいく。もはやそんな事態に追い込まれていくことが一番恐ろしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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