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人並み外れた嗅覚を持つ税関職員と不気味な旅行者が出会う『ボーダー 二つの世界』がいよいよ劇場公開!

2019年10月10日

(C)Meta_Spark&Karnfilm_AB_2018

 

人並み外れた嗅覚を持ちながら、醜い容貌のせいで孤独と疎外を強いられる女性が、不気味な男と出会い、人生を変える事件に巻き込まれていく『ボーダー 二つの世界』が、10月11日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ボーダー 二つの世界』は、人並み外れた嗅覚を持ちながらも、醜い容貌のせいで孤独を強いられる税関職員が描かれる北欧ミステリー。醜い容姿のせいで孤独と疎外感を抱える税関職員ティーナには、違法な物を持ち込む人間を嗅ぎ分けるという特殊能力があった。ある日、彼女は勤務中に奇妙な旅行者ボーレと出会う。ボーレに対し本能的に何かを感じたティーナは彼を自宅に招き、離れを宿泊先として提供する。次第にボーレに惹かれていくティーナだったが、ボーレにはティーナの出生にも関わる大きな秘密があった…

 

本作は、『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者ヨン・アイビデ・リンドクビストが自身の原作をもとに共同脚本を手がけ、第71回カンヌ国際映画祭ある視点部門でグランプリを受賞。エヴァ・メランデルがティーナを演じ、エーロ・ミロノフがティーナの人生を変えることになるヴォーレに扮した。監督はイラン系デンマーク人の新鋭アリ・アッバシが務める。

 

(C)Meta_Spark&Karnfilm_AB_2018

 

映画『ボーダー 二つの世界』は、10月11日(金)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、京都・九条の京都みなみ会館、10月25日(金)より、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸など全国の劇場で公開。

「この人、他の人とは違う」という感覚はどこから生まれるのか。

 

主人公のティーナは異質な存在として完璧に描かれている。嗅覚により人の感情を読み取る能力を持つ彼女は、税関職員として働きながらも、特別な能力や人と違う容姿からどこか周囲に馴染めない。そんな彼女を不思議な顔で見つめる客もいれば、気に留めず一緒に働く同僚や恋人もいる。

 

ティーナは自分と似た容姿の旅行客、ヴォレと出会ったことで自分という存在を暴いていく。ティーナの存在が明確になっていく様子が素晴らしい。ティーナとヴォレは恋人のように、ときに動物のように息遣いや唸り声で関係を深めていく。ヴォレと親しくなるほど、ティーナの存在が浮き彫りになる様子は2人が共鳴しているようだった。

 

本作は、様々なボーダー(境界線)を描く。境界線は決して「あちら」と「こちら」の世界に分けることができない。「あちら」と「こちら」を彷徨った2人のラストをぜひ見届けてほしい。

fromマツコ

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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