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自転車に乗れない自転車修理工描く『今さら言えない小さな秘密』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2019年10月2日

(C)RAOUL TABURIN 2018 – PAN-EUROPEENNE – FRANCE 2 CINEMA – AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA – BELLINI FILMS – LW PRODUCTION – VERSUS PRODUCTION – RTBF (TELEVISION BELGE) – VOO ET BE TV (C) PHOTOS KRIS DEWITTE

 

誰にも言えない秘密を抱えたまま大人になった自転車修理工の男が、その秘密によって右往左往する様がユーモアたっぷりに描かれる『今さら言えない小さな秘密』が10月4日(金)より関西の劇場でも公開される。また、大阪・梅田のカフェ「オーバカナル 梅田」にてパネル展や半券相互割引キャンペーンを実施。

 

映画『今さら言えない小さな秘密』は、世界45ヶ国以上で本が出版されている小説を基にした人間ドラマ。プロバンスの村で一番の自転車修理工ラウルは、愛する妻子に囲まれて順風満帆な毎日を送っているかに見えたが、実は子どもの頃から誰にも言えない秘密を抱えていた。なんと彼は、自転車に乗ることができないのだ。自転車を愛し続けて生業にまでした彼にとって、それは悲しく致命的なことで、時が経つほど誰にも打ち明けることができなくなっていた。そんなある日、村人を撮影する写真家が、ラウルが自転車に乗って坂道を下る瞬間を撮影しようと言い出す。どうにか阻止しようと悪戦苦闘するラウルだったが…
本作は、フランスの国民的作家ジャン=ジャック・サンペによる小説を『アメリ』のギョーム・ローランによる共同脚本で映画化。主演は『神様メール』のブノワ・ポールブールド。共演に『わたしはロランス』のスザンヌ・クレマン、『モリエール 恋こそ喜劇』のエドゥアール・ベアが揃う。

 

今回、大阪・梅田のカフェ「オーバカナル 梅田」にてパネル展や半券相互割引キャンペーンを実施。映画の美しい場面をちりばめたパネル展が開催される。また、シネ・リーブル梅田でご鑑賞いただいた映画『今さら言えない小さな秘密』の半券をオーバカナル梅田へお持ちいただき、平日限定でランチメニューをご注文のお客様には、ワンドリンク サービス(半券1枚で1名様ワンドリンクのサービス、10/4(金)~10/25(金))。さらに、オーバカナル梅田にてご飲食いただいた際にお渡しするレシートをシネ・リーブル梅田へお持ちいただき、映画『今さら言えない小さな秘密』の当日チケットを窓口購入すると当日一般料金が200円OFF(当日一般料金より割引、その他各種割引との併用不可、レシート1枚につき2 名まで有効、期間:公開期間中有効)。お得な相互割引をぜひ利用してみよう。

 

(C)RAOUL TABURIN 2018 – PAN-EUROPEENNE – FRANCE 2 CINEMA – AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA – BELLINI FILMS – LW PRODUCTION – VERSUS PRODUCTION – RTBF (TELEVISION BELGE) – VOO ET BE TV (C) PHOTOS KRIS DEWITTE

 

映画『今さら言えない小さな秘密』は、10月4日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、10月12日(土)より京都・烏丸の京都シネマ、10月25日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

原作はフランスの国民的漫画家であり絵本作家でもある、ジャン=ジャック・サンペの『Raoul Taburin』という絵本だ。『Raoul Taburin』は本作の主人公の名前であるラウル・タビュランからの引用であり、本作を鑑賞するとタイトルの意味に納得できる。

 

舞台となるプロヴァンスの村では、ラウルがひょんなことから自転車の天才であるという話が広まってしまう。いつしか村では自転車が「タビュラン」と呼ばれており、彼の営む自転車工具店もその名が冠されている。「タビュラン」が自転車の代名詞と言えるまで浸透してしまった以上、ラウルのついた小さな嘘が彼自身にとって取り返しのつかない大きな嘘にまで膨れ上がっているのが窺えた。他人からしてみれば、些細な嘘でも本人にとってはとても大きなこと。1つ嘘をついてしまったがために、真実を知られたくない一心で嘘を更に塗り固めるという事象は、人間誰しも共感できる部分があるのではないだろうか。ラウルの「バレる」と思えば思うほど行動が常軌を逸していく姿にはどこか他人事ではないような不安感を覚えた。

 

本作で最も評価したいポイントは、「自転車が乗れない」という、小さなテーマを最後までブレずに一貫して語り続け、映画として完成させたこと。飽きさせない話のテンポや、絵本のような優しい世界観作りにはさすが『アメリ』脚本家のギョーム・ローランが関わっているだけのことはある。

 

なお、日本での翻訳版絵本のタイトルは『とんだタビュラン』であり、本作にとって「とぶ」という言葉は印象的なので全てのタイトルを知った上で再度鑑賞すると本作のメッセージがどこに潜んでいるのかがわかりやすい。

fromねむひら

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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