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マックィーン×ホフマンの脱獄劇をリメイク!『パピヨン』がいよいよ劇場公開!

2019年6月18日

(C)2017 Papillon Movie Finance LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

作家アンリ・シャリエールの実体験を基に、無実の罪で終身刑囚となった男の命がけの脱獄を描く『パピヨン』が6月21日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『パピヨン』は、脱獄映画の金字塔とも言われる1973年製作の『パピヨン』をリメイク。胸元に蝶の刺青をしていることから「パピヨン」と呼ばれる金庫破りの男は、身に覚えのない殺人の罪で終身刑を言い渡され、南米ギアナの絶海の孤島にある刑務所に投獄される。過酷な強制労働と、横暴な看守たちからゴミのように扱われる日々が続き、脱獄を決意したパピヨンは、紙幣を偽造した罪で逮捕された男ドガに目をつけ、ドガを守ることと引き換えに逃亡費用を稼ごうとする。やがて2人は奇妙な絆で結ばれていくが…

 

本作は、オリジナル版同様、作家アンリ・シャリエールが無実の罪で投獄された実体験をもとに執筆した小説を原作に、オリジナルでスティーブ・マックイーンが演じた主人公パピヨン役を『パシフィック・リム』のチャーリー・ハナム、ダスティン・ホフマンが演じたドガ役を『ボヘミアン・ラプソディ』でアカデミー主演男優賞を受賞したラミ・マレックが務めた。監督は『氷の季節』で東京国際映画祭の審査員特別賞を受賞した新鋭マイケル・ノアー。

 

(C)2017 Papillon Movie Finance LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『パピヨン』は、6月21日(金)より全国の劇場で公開。

地獄と呼ぶに相応しい悪魔島を舞台に無実の罪を着せられたパピヨンは13年で幾度にも渡る脱獄に挑んだ。過酷な状況下で迫られる生きるか死ぬかの選択。絶望的な状況の中で希望を求める者もいれば、状況に抗うことなく一生を終える者もいる。一睡もできぬ恐怖、疑心暗鬼、善など存在しないと思える地獄の流刑地の様子に、自分の中で小さく芽生えた厭世観を膨らまされていくような感覚に陥った。

 

終始一貫して脱獄に取り憑かれたように逃走を繰り返すパピの姿は圧巻。彼には希望しか見えていなかった。演じるチャーリー・ハナムの目を通して躊躇なく伝わってくる。実話に基づいた作りとなっているため、突発的に決行した脱獄で順調に逃げ出せる場面もあれば、用意周到に準備した時に限って失敗してしまう…作り話でよくあるお決まりの展開は見当たらない。だからこそ受け手によってはあっさり感じてしまうか、重く受け止めてしまい気分が悪くなる可能性も十分ある。しかし、いつ脱獄が成功するかわからない恐怖が大きな魅力の一つ。観る人全てにリアリティ溢れる手に汗握る感覚を楽しんでほしい。本作を後世に残し、再び映画となったことを大いに称えよう。

fromねむひら

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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