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”今”こそ観て長く残る、そして広く伝わる映画になってほしい…『彼方の閃光』眞栄田郷敦さんと半野喜弘監督を迎え公開記念舞台挨拶開催!

2024年1月28日

視覚障碍を抱えた青年が、戦後日本を代表する写真家の作品に導かれ、長崎・沖縄の戦争の爪痕を辿る道中をモノクロで描く『彼方の閃光』が全国の劇場で順次公開中。1月28日(日)には、大阪・難波のTOHOシネマズなんばに眞栄田郷敦さんと半野喜弘監督を迎え、公開記念舞台挨拶が開催された。

 

映画『彼方の閃光』は、幼い頃に視力を失い手術したものの色彩を感じることができない青年が、戦後日本を代表する写真家・東松照明の写真に導かれて長崎・沖縄の戦争の記憶をたどる姿を描いたロードムービー。生まれてすぐに視力を失った10歳の少年である光。彼にとって世界は「音」であり、光はカセットテープに自分の世界を録音していた。光の眼は手術によって視力を取り戻せる可能性があり、母に説得され手術を受けるを決意する。やがて20歳になった光は東松照明の写真にひかれ、導かれるように長崎を訪れる。そこで知り合った自称革命家の友部に誘われ、ドキュメンタリー映画制作を手伝うことになり、長崎と沖縄の戦争の痕跡をたどることになった光は、心に傷を負いながらもたくましく生きる詠美や、沖縄と家族を愛する糸洲と出会う。戦争の記憶と彼ら3人の生きざまは、光の人生を大きく動かし始める。そして2070年、71歳になった光が生きる世界は大きく変容していた。『パラダイス・ネクスト』の半野喜弘さんが監督・脚本・原案・音楽を手がけ、眞栄田郷敦が20歳の光役で映画初主演を果たした。

 

今回、上映後に眞栄田郷敦さんと半野喜弘監督が登壇。満席となった客席を見渡しながら眞栄田さんは「全国で公開されて沢山の方々に来て頂いて観て頂いて凄く嬉しいです。こうして地方にも来れなかったので、今日は凄く嬉しいです」と御挨拶。半野監督も「企画の段階から凄く大変な映画だったので、皆さんに観てもらえることを嬉しく思っています。ありがとうございます」と観客へ感謝を伝えた。

 

MCからロケーションについて聞かれると、半野監督からは「実際に映画を観てくれた方が、実際に行ける場所で撮影をしたいと思っていた。長崎・沖縄に関しては、ぜひ映画のあとに自分の人生の一部として立っていただくのも意味のある事だと思うし、沖縄の佐喜眞美術館に行くとこれまでの自分の人生とは違う瞬間を感じれる場所だと思います」と話す。演技指導について半野監督は「役者の人たちが、役を超えて本人として生きてるような感覚で映画を作ることができていたので、長崎での撮影の途中ぐらいからは郷敦に“君が光なんだから、ここでどんな風に振る舞う?”とか“光がそう言うんだったらそうだね”とお互いに確認しながら一緒にキャラクターを構築していきました」。これを受けMCから「光になれた手ごたえを感じる瞬間はありましたか?」と聞かれると、眞栄田さんは「長崎・沖縄のロケーションがもってる説得力が強かったので、途中はドキュメンタリーのような感覚…というか(役の)光として生きてはいるんですけど、リアクションだったりその場で感じたことは自分というか僕自身だったから不思議な感覚でした」と当時を振り返った。

 

この日は急きょ観客からの質問に答えることになり、沢山の手が挙がる中、時間が許す限りお客さんからの質問に答えた2人。光を演じるにあたって一番苦労したシーンを尋ねられた眞栄田さんは「最後に友部(池内博之)と言い合うシーンは、現場を止めましたよね(笑)もともとの脚本通りでいいのか監督と話しました。監督から“何を言うかは任せる”と言われて、任せてもらったんですよね。あの時間はこの作品にとって大事な時間だったと思います」と当時の撮影を振り返った。糸洲(尚玄)と友部と光のシーンは大したリハーサルもせずにワンテイクのみの撮影と決めていた、と言う監督は「立ち位置だけ決めてセリフも言わないで、なんとなく動きだけ一度あわせた。本番の撮影で、全員で180%の力でこのシーンをやりきろう!と。すべてあのシーンに宿っていると思います」「演技を超えたものを撮りたいと思っていた。あのシーンは一つのカメラで撮影しているのでカメラマンが一番大変でした。3人ともすべての俳優がカメラを向いてないときでも(役を)本人として生きていてくれたので、どのタイミングでもカメラマンが安心してカメラを動かす土台があったから、あの撮影方法ができたと思っている」と自信がある。

 

作中、池内さんと眞栄田さんが海で泳ぐシーンがあるが、なんと撮影時期は11月。かなり寒い中での撮影に加え、船で乗り降りが多かったため、かなり船酔いしていたと告白する眞栄田さんは「パンフレットの中に、俺が船酔いしてる写真のってますよね?もしかしたら…」と貴重なオフショットがあるかもしれないと会場を賑わせた(しかしパンフレットに船酔い写真は無かった為、舞台挨拶後公式Xに眞栄田の船酔いオフショットが公開された)。

 

最後の挨拶に眞栄田さんからは「この映画は長く残る、そして広く伝わる映画になってほしいなと思ってます。今日観て下さって戦争のことや世の中のことだったり、自分の中の人生のことだったり、色んな問いかけがある映画だと思うんですけど、それに対して色々感じていただいた方々も多いと思います。その想いだったりこの映画についてだったり、是非SNS等で一緒に広めていただければ嬉しいです」と作品に対する思いを込めていく。半野監督からは「企画の時から絶対に実現させるのは不可能だと言われ続けてきたのですが、郷敦はじめ素晴らしい俳優陣と大勢のスタッフに協力してもらってこうして公開して観ていただくとこまできました。どうしてもこの映画は“今”観てもらいたいと思っていて、もちろん未来もそうですが、そして劇場で観る・体感するということを前提に作った作品でもあります。少しでもたくさんの人たちに観てもらいたいと思ってます。是非お力を貸していただければと思ってます」と大阪での舞台挨拶を締めくくった。

 

映画『彼方の閃光』は、全国の劇場で順次公開中。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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