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自殺志願者と共同生活送る牧師に密着したドキュメンタリー『牧師といのちの崖』がいよいよ関西の劇場で公開!

2019年3月29日

自殺志願者に言葉をかけ、寄り添い、教会を開放して彼らの生活再建にまで取り組む牧師の藤藪庸一さんの日々に密着する『牧師といのちの崖』が、3月30日(土)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『牧師といのちの崖』は、和歌山県の観光名所・三段壁で自殺志願者たちを救う活動を続けている牧師の藤藪庸一さんに密着したドキュメンタリー。風光明媚な観光名所だが、一方で自殺の名所としても知られている和歌山県の三段壁。牧師の藤藪は、人生に絶望して三段壁にやってくる自殺志願者たちの声に耳を傾け、帰る場所のない人々に教会を開放し、ともに生活しながら生きていく方法を探っている。藤藪は生活の場だけでなく、自らが運営している食堂で、人生を取り戻そうと働き始めた自殺志願者たちとともに働き、時には厳しく現実と向き合うことも求めていく。藤藪と彼らとの対話を通して、若者たちの生への低い肯定感やコミュニケーション不全、希薄な人間関係など、現代の日本社会が抱える問題が浮かび上がり、生きる意味とは何かを問いかけていく…

 

本作は、『あおぞら』の加瀬澤充さんが監督し、現代の日本で大きな社会問題にあげられる“自殺“についての現実が見えてくる1本に仕上がった。

 

映画『牧師といのちの崖』は、3月30日(土)より、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開。また、4月13日(土)より、京都・烏丸の京都シネマで公開。なお、神戸・元町の元町映画館でも順次公開予定。

保護はできても簡単に救うことはできない。分かっていても、そのことを突きつけられるのが見ていて辛かった。他人同士、その人や人生を知らない。どういう経緯で死のうと思ったのか、教えてくれる人もいれば自分の中に押し込めたままの人もいる。人が人を救えることなんてほとんどない。けれど、それでも救いたいと思う。救えるものなら救いたい。

 

牧師は既に多くの人を保護して生活を支援している。住む場所を与える、働く場所を与える、声を掛ける。それで上手く生活できる人がいる。しかし、それだけでは足りない人もいる。でも何が足りないのかは分からない。映画を観て、じゃあどうすれば良いんだろう、どうすれば良かったんだろう、と何度も考えた。だけど分からなかった。自分の力で出来ることなんて無いのでは、と感じた。

 

そんな中で牧師は自分ができることをする。そして、救われた人がいる、救われなかった人がいる。あの女性はどこへ行ったんだろう。ニュースで耳にする自殺が言葉ではなく体験として自分の中に残るのは初めてだった。ずっとずっと、心に残しておきたい。

fromマツコ

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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