性別に悩む青年が自分を解放させていく『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』がいよいよ劇場公開!
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実在するLGBTの人々のための支援プログラム“サタデー・チャーチ“を題材に、ニューヨークのLGBTの若者たちが直面する厳しい現実や社会問題などの実話をミュージカルタッチで描き出す『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』が、2月22日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』は、LGBTの人々のための支援プログラムとして教会を開放して行われる「サタデーナイト・チャーチ(土曜の夜の教会)」を題材に、学校でのいじめや家族の無理解など、厳しい現実に悩む主人公が経験するさまざまな出来事を、ミュージカル調の演出を取り入れて描いた人間ドラマ。ニューヨークのブロンクス。「美しくなりたい」という思いを抑えられずにいる青年ユリシーズは、ある夜、ストリートで出会ったトランスジェンダーのグループに「サタデーナイト・チャーチ」に誘われる。そこは静かで厳格な昼間の教会とは異なり、ダンスや音楽を楽しみながら、同じ境遇の仲間と語らう場として開放されていた。ユリシーズは、その自由な雰囲気に魅了され、少しずつ自分を解放してゆくが、ある日、隠していたハイヒールが家族に見つかってしまい……
本作が初監督作となるデイモン・カーダシスが、ボランティアを務めていた教会での実体験などをもとに、物語をつむぎだした。ユリシーズを演じたのは、ブロードウェイの若手俳優ルカ・カイン。友人役として海外ドラマ「Pose(原題)」のMJ・ロドリゲスが出演しているほか、トランスジェンダーの俳優たちが起用されている。
映画『サタデーナイト・チャーチ -夢を歌う場所-』は、2月22日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマと難波のなんばパークスシネマ、神戸・三宮の神戸国際松竹、京都のMOVIX京都をはじめ、全国の劇場で公開。
主人公ユリシーズの「美しくなりたい」という思いは、大いに尊重したい。美しさを自分を求めるか、相手に求めるかの違いだけであって、人間本来の純粋な思いだと私は考える。劇中でも、美しさを追い求めていくユリシーズが本当に美しくなっていく様子を観て、感動すら覚えてしまう。
本作は、ミュージカルタッチの作品でもある。登場人物それぞれが心の中に持つ思いを歌として表現していく。特にユリシーズが自らの思いを解放していく、とある楽曲にはグッとくるものがある。これぞ、まさに劇場で観るべき作品だと感じた。家の隅っこで体育座りしながら観るべき作品ではないと断言できる。主人公と共に観ている側の気持ちも解放し、スッキリとした気分で劇場を出られる素敵な作品がいよいよ世に放たれていく。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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